夏の思い出
瑛多、上手より登場。後ろに続いて芽衣も登場。
瑛多 「あー、腹すいたー。なんか、ねーかなー」
芽衣 「芽衣もお腹すいたからなんか食べるー!」
瑛多 「冷蔵庫は……。空っぽ」
瑛多、色々物色するがカップ麺しか見つからない。
瑛多 「カップ麺しかないのかよ。えっと、賞味期限は……、三か月前。まぁ、いっか」
芽衣 「えー、またカップ麺食べるのー? 健康に悪いよー、添加物たくさんだよー、野菜少ないよー」
瑛多、お湯をカップ麺に注ぎ始める。
芽衣 「なんか甘いもの食べたーい!」
瑛多 「そもそもお前は何も食べなくて大丈夫だろ」
芽衣 「やだー、お腹すいたー。カップ麺きらーい」
瑛多 「じゃあ、食べなきゃいい」
芽衣 「やだやだー。そんなけちんぼだからニートなんだよー」
瑛多 「まだ高校生だ」
芽衣 「嘘だー。学校行かないし、いっつも変な掲示板に入り浸ってるじゃん。んーと、なんだっけ……。なんとかシャネル?」
瑛多 「2chね、2ch」
芽衣 「そうそうそれ! あれの何が楽しいのー?」
瑛多 「子供には分からんことだ」
芽衣 「子供じゃないもん!」
瑛多 「甘いものしか食べないうちはまだまだ子供だ」
芽衣 「……辛いのも苦いのも食べれるもん」
瑛多 「じゃあ、カレーの辛口食べられるか?」
芽衣 「うう……」
瑛多 「ゴーヤチャンプルー食べれるか?」
芽衣 「野菜抜きなら食べれるよ!」
瑛多 「もはや料理じゃねぇだろ」
芽衣 「芽衣は大人だもん。大人の色気むふむふだもん!」
瑛多 「むふむふってなんだよ……」
芽衣 「夜、一人でおトイレ行けるもん」
瑛多 「そりゃあ、当たり前だな」
芽衣 「自転車こげるようになったもん」
瑛多 「最近、漕げるようになったのが遅すぎる」
芽衣 「タバコだって吸ってるよ」
瑛多 「いや、あれココアシガレットな」
芽衣 「芽衣は大人なの」
瑛多 「まず自分のことを芽衣と呼ぶのをやめようか」
芽衣 「やだ、なんかそのテンプレみたいなの」
瑛多 「……出来の悪い妹だこと」
芽衣 「ニートのお兄ちゃんなんかに言われたくない」
瑛多 「なんか言ったか?」
芽衣 「そんなんだからお兄ちゃんはニートのままなんだ」」
瑛多 「だからニートニート言うな」
芽衣 「ニートニートニートニートニートニートニートニート!」
瑛多 「………………」
芽衣 「いっつもゲームで女の子と遊んで楽しいのー?」
瑛多 「ああ、楽しいよ」
芽衣 「画面の中にしかいない女の子に名前呼んでもらってうれしい?」
瑛多 「とてつもなくうれしいさ」
芽衣 「なんで結婚もしてないのに俺の嫁だなんて言うの?」
瑛多 「次元は違えど、俺たちは結婚してるんだ!」
芽衣 「いっつもパソコンで変なサイト見てるからリアルで彼女出来ないんだよー」
瑛多 「……なぜ、それを知っている?」
芽衣 「へんたいさんだー!」
瑛多 「……カップ麺食わせないぞ」
芽衣 「いーもん、別に。なんか探すもん」
芽衣、色々と物色し始める。
瑛多 「はぁ……。なぁ、お前はいつまでここにいるつもりなんだ?」
芽衣 「いつまでって?」
瑛多 「もう18歳になるのにお前はいつまでここに姿を留めとく気なんだってことだよ」
芽衣 「なにそれー?」
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