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Lookin' for the Rainbow

Lookin' for the Rainbow

　　　　　　　　　和田大志　　―主人公。鳴らすと虹が出るという不思議な鐘を持っている。
　　　　　　　　　エドワード　―怪しい商人。大志の不思議な鐘を使って金儲けを企む。
　　　　　　　　　少女　　　　―大志に虹を見せてもらう少女。
　　　　　　　　　町の人　　　―大志への依頼人。
　　　　　　　　　裁判官　　　―裁判官
　　　　　　　　　職員　　　　―法廷の職員

　第１場（裁判官、エドワード、大志、町の人）

エド　　ですから、これは……
町の人　これはお前らがやったんだ！そうだろ！
エド　　まさか、そんな。
町の人　できるって言ってただろうが！俺は確かに聞いたぞ！
エド　　ええ、あたしは「できる」とは確かに申し上げましたがね、必ず成功する、とは
　　　　一言も言っていないわけでして。
町の人　なんだと！？……失敗するかもしれないとも言ってねえじゃねえか！
エド　　ええ、ええ、おっしゃる通りでございます。しかしね、あなた、今回の場合を特に
　　　　取り上げるとすると、ですよ。「できる」という言葉は、百パーセントの意味に捉
　　　　えないのが世間一般の常識かと。
町の人　……はぁ！？
エド　　もしもね、仮に、仮にですよ、あたしの言ったのが百パーセントの意味だったとし
　　　　て、じゃあそれを何度も何度も無限に繰り返すことができますか？できないんです
　　　　よ、資源というものは何にでも限界があるんです。要するに、あなたの言っている
　　　　ことは矛盾を含んでいる、と。
町の人　……好き放題言いやがってこの野郎！！
裁判官　静粛に！議論は冷静に進めてください。

　　　　　　町の人、黙る

エド　　つまりね、あたしたちの商売は占いとかそういった類なわけですよ。当たるも八卦、
　　　　当たらぬも八卦。決して天を動かすような特殊能力があるわけではない。すべては、
　　　　「運」だったんです。

　　　　　　エドワード、大志に近づく

エド　　ですよね、大志？

　　　　　　大志、黙っている　

　第２場（大志、少女）

　　　　　　大志、遠くを見ている
　　　　　　大志の元に少女が近づく

少女　　……お兄さん遠くから来た人？
大志　　えっ？

　　　　　　大志、少女に気づく

少女　　この町の人じゃないよね。旅行とか？
大志　　あ、ああ、うん。
少女　　へー、珍しいね、こんなとこに旅行なんて。
大志　　ん、まあ、ずっとふらふら旅しててね、なんとなく通りかかったって感じかな。
少女　　ふーん。

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