ふくすけ
プロローグ

          音楽の流れるなか、
          静かに照明が消えて行く。
          舞台上のふくすけに当たるスポットのみを残して・・・
          そして、静かにスポットも消えて行く。

          突然の明かり。
          中央には数人の男たち。
          彼らは歌って踊れるダンサー達。
歌「一人二人見てみれば、空いっぱーいに飛んできて。
  一人二人見てみれば、ファイヤ、ファイヤ、と飛んできて。
  俺は、行くぞー!俺は、やるぞー!
  俺は、飛ぶぞー!俺は、行くぞー!(以下、繰り返し。)
          歌が繰り返されるなか、フェード・アウト。
          *ダンスって言っても決して華麗な踊りではありません。
          *とにかく勢いがあれば・・・

ACT 1

          喫茶店。
          テーブルには一人の女が座っている。
          入り口から男、入ってくる。
          テーブルの女は山田、入って来た男は坂本と言う。
          坂本はどことなく怪しい。
          テーブルに座り、山田を見つめる。
山田「・・・・・」
          少々、気持ち悪い。
          山田、反対側(坂本とは逆)を向く。
          坂本、いすに腰をつけたまま山田の正面へ。
山田「・・・!」
          山田、再び逆を。
          坂本、再び立ち上がる。
          山田、それを見越して逆に向く。
          と、坂本、そのまま座った。
山田「な、なんなんですか?あなた?!」
          坂本、じっと見つめ返す。
          山田、なんだかきまづくなって目をそらした。
坂本「・・・・ご注文は?」
山田「え?」
坂本「ご注文は?」
山田「こ、コーヒー・・・」
坂本「(奥に向かって)コーヒー2つ。」
ウェイトレス「かしこまりました。」
          そして、坂本はまた山田を見つめる。
山田「・・・み、店の人だったんですか?」
坂本「いや。」
山田「じゃ、なんで・・・」
ウェイトレス「お待たせしました。」
          コーヒーを持ってきた。
坂本「・・・コーヒー来たよ。」
山田「え、ああ・・・・」
          飲もうとする。
          が、坂本の視線が気になって飲めない。
山田「なんなんですか?!!」
坂本「ストローは?」
山田「へ?」
坂本「ストローは!!」
山田「は、はあ・・・・」
坂本「(奥に)ストロー2つ。」
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