うしろびと
うしろびと
京子 一人暮らしの女性。天然。
由美 京子の大学の、サークルの後輩。
守護霊さま 京子の傍らにいる霊
背後霊さん 京子の傍らにいる霊
・ルール的なもの
・本作は、台詞ト書きのある京子、由美。台詞ト書きのない守護霊さま、背後霊さんによるお芝居です。台本とインプロの融合に…なったらいいなあ。
・霊の姿は、人間には見えていません。また、霊の出す音も人間には聞こえていません。霊の声も聞こえません。もっとも霊体は、声を出すことはご法度だと思っているようです。
・基本、人間は霊の行動に気づきません。でも、霊が死ぬ気(?)で願ったりすればうっすら気づく…かも。
・霊の見た目、性格、行動、関係性は自由です。京子の霊だからといって必ず背後にいなければいけないわけでもありません。柔らかい発想でいきましょう。
・霊は、部屋のものに触れる、動かすことはできるようです。ただ、相当な労力を要するかも知れません。
座布団ひとつと低いテーブル、くずかごのある舞台。上手袖から京子の声が響いてくる。
京子 …あ、その、結構です。あ、結構っていうのは同意したという意味の結構ではなくて、あのー、どちらかといえば否定的な方…です。ご先祖様の霊とか、恨みを持った背後霊とか、そういうの、全然信じていませんので。…はい。すみませんけど、これから用事もあるので、これで…
もらわされたチラシを手に、京子が登場。
京子 ふう…。居留守使えばよかったかな。
京子、ため息をつきながらチラシを丸めて捨てようとするが、ふとその手が止まる。
京子 でも、ひょっとしたら本当はいるのかな、守護霊とか背後霊って。…そんなわけ、ないか。
京子、チラシを捨てて座布団に座り込む。
京子 …やっぱり肩、重いなあ。頭痛薬でも飲んだら少しは効くかな…っていうか、どこかに薬、あったっけ…?
京子、のろのろと立ち上がり、薬を探して辺りを見回す。
京子 …そっか。あっちにあったんだっけ。
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