ウィーク+1
虎太郎「つまらないことで学校の友達と喧嘩をした。そのまま教室を飛び出して、なんだか皆の中に戻り辛くなった。次の日もその次の日も、結局学校には行けなかった。別にいじめを受けた訳でもない。誰が悪いということでもない。ただ僕が弱かったから、学校の皆との間に勝手に壁を作ったんだ。これはそんな不登校の僕と、おかしな男が出会ってからの一週間と一日の物語」

○虎太郎の部屋○

虎太郎、寝る
石川、窓からこそこそと入ってきて部屋を物色
虎太郎、目覚める

虎太郎「……何やってんの?」
石川「うわあっ!」

足音
石川、慌てて虎太郎の影に隠れる
猛虎、入ってくる

猛虎「どうかしたのか?」
虎太郎「ああ、父さん、実はね……」
石川「(裏声で)何でもないよ!」
猛虎「そうか。早く寝なさい」

猛虎、出て行く
石川、出てくる

虎太郎「……」
石川「ふう、危ない危ない」
虎太郎「父さーん!」
石川「わあ、バカ!」

足音
石川、再び隠れる
猛虎、入ってくる

猛虎「どうした?」
虎太郎「実は……」
石川「呼んでみただけ!」
猛虎「そうか。早く寝なさい」

猛虎、出て行く
石川、出てくる

虎太郎「……」
石川「助かった」
虎太郎「父さーん!」

石川、隠れる
猛虎、すぐに入ってくる

猛虎「なんだ?」
石川「早い」
虎太郎「実は……」
石川「みゃーお」
猛虎「なんだ、猫か。早く寝なさい」

猛虎、出て行く
石川、出てくる

虎太郎「……」
石川「少年、君のお父さんは理解のある良い人だ」
虎太郎「とう……」

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