異常者は何を想うか
研究員(主人公)
『測(ハカリ)』
23歳で、大学卒業後に教授からの強い推薦でこの研究所に。
研究員として配属されたはいいものの、この研究所の事、何を研究しているのかを全く知らない。
責任感があるため、疑問に思っても「命令だしやらなきゃ」と行動する。
とても優しいが、少しおつむが弱い。
『所長(モブ兼任)』
『暗(アン)』
名の通り暗い15歳の少女。
5歳まで普通に家族の下で育ったが、発作による弊害が強く出始めた為両親が病院に相談したところ、この研究所に収容された。
『裁(サイ)』
とても明るい10歳の女の子。
発作の影響で幼い頃から両親に忌子扱いをされており、物心つく頃には研究所にいた。
その影響か人の愛に飢えており、研究所員を親と思う癖がある。
『鏡(キョウ)』
ダウナー系の21歳。おしゃべりではある。
人間のことを死体の前段階と思うような異常者で、自分の力を使うのを若干楽しんでいる節がある。
両親が鏡に嫌気がさして自殺し、8年前に研究所に収容。
『仙(セン)』
優しいお姉さん。
お話が大好きで、測を導く存在。
長「さて、新米君。君は今日からこの研究所で働くわけだが、注意点が二つある。一つ、ここに収容されている生き物は人の姿をしているものの、総じて何かしらの力を持っている。超常現象が擬人化しただけの獣だと思え。二つ、君の仕事はそこの紙に書いてあることだけだ。無駄な事をして何が起きようと君の責任だ。速やかに帰宅することをおすすめする。では、頑張ってくれ」
明転
測、指令書を見て呟くように
測「今日の研究対象......名前は暗。年齢は15歳。命令は、彼女にこの光を合図があるまで当て続ける......」
測、懐中電灯を手に持ってチカチカ点滅させてみたり
測「ただの懐中電灯じゃない」
測、歩いていってガラス製の扉をノックする。このままドア越しで会話
暗「はい」
測「突然ごめんね。私、新しく研究員として配属された測っていうんだけど、今大丈夫?」
暗、体育座りで暗闇に一人
暗「それ多分、私に決定権ないと思うんだけど」
測「まあそうなんだけどね。体調はどう?」
暗「普通。ちょっとお腹すいてるけど」
測「それはよかった。後でごはん持ってきてもらうから、先に用事済ませちゃうね」
暗うなずく
測「じゃあ、こっち見ててね」
測、懐中電灯を暗に当て、暗は鳥肌を抑えるように肩をさする
暗「......うう、ううう」
測「大丈夫?痛いの?」
暗「あ、ああ、あああ」
測、観察しているであろうカメラに向かって
測「すみません、暗ちゃんの様子がおかしいんですけど!」
測、懐中電灯を一度消し、カメラに向かって呼びかけようとする
長「実験を継続せよ。繰り返す、実験を継続せよ」
測、その声にしぶしぶ懐中電灯を再度暗に当てる
暗、立ち上がり顔を手でふさぎながら眩しそうにする
暗「眩ッしいなぁ......おい、そこのガキ!それをしまえ!」
測「え、暗......ちゃん?それ、私に言ってるの?」
暗「それ以外に誰に言ってるように聞こえんだ!お前のその耳は飾りか、ええ?」
測「えっと......ごめんね、これ、辞めちゃダメって言われてるの」
暗、頬や首を掻きむしりながら
暗「お前も前の研究員と同じようにしてやる!」
暗、ドアに両手を叩きつけ始め、ピーという音が鳴る
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