母と娘の珍問答
『母と娘の珍問答』
:
母:「・・・ねえ、ゆきちゃん。ちょっと話があるんだけど。」
娘:「なに?」
母:「うん・・・。あのね。驚かないで聞いて欲しいんだけど・・・。」
娘:「再婚?」
母:「え・・・?」
娘:「再婚するの?お母さん。」
母:「え・・・、どうして・・・。」
娘:「そんなの見てればわかるよ。最近お母さんずっとおかしかったし。」
母:「・・・そ、そう。」
娘:「うん。」
母:「・・・ごめんね。その、隠してたわけじゃないんだけど・・・。」
娘:「お母さん。」
母:「ん?」
娘:「わたし、お母さんが幸せならそれでいいよ。」
母:「え?」
娘:「お母さん、結婚したいんでしょ?その人と。」
母:「ゆきちゃん・・・。」
娘:「お母さんだって自分の幸せのために生きていいんだよ。わたしもう、そこまで子供じゃない。」
母:「・・・ありがとう。・・・ありがとね。」
娘:「ううん。わたしも、お母さんに幸せになって欲しいもん。」
母:「・・・うん。」
娘:「ところで、その相手の人ってどんな人?」
母:「え?ああ、そう。その人のことなんだけど。」
娘:「うん。」
母:「この人。」
娘:「・・・・・・え?」
母:「ん?」
娘:「・・・お母さん、どの人?」
母:「この、真ん中に写ってる人よ。」
娘:「えっと・・・、このヤリ持ってる人?」
母:「そう。」
娘:「腰巻一枚の?」
母:「そう。」
娘:「頭にドクロ被った?」
母:「そう。」
娘:「比喩じゃなく真っ黒な肌の?」
母:「そう。」
娘:「・・・・・・お母さん!?」
母:「なに?」
娘:「え?いや・・・、うん。あのね、お母さんには幸せになって欲しいって言ったけど。」
母:「うん。」
娘:「この人はどうかな・・・って思うよ?」
母:「え?どうして?」
娘:「この人、あれだよね?」
母:「あれ?」
娘:「どこかの部族の人だよね?」
母:「ドマノドロ族の人よ。」
娘:「・・・え?何?」
母:「だから、ドマノドロ族よ。」
娘:「・・・やっぱり!?」
母:「え?ドマノドロ族のこと、知ってた?」
娘:「いや、その部族のことは知らないけど。どう見ても、どこかの部族の人なのよ。」
母:「やっぱり体つきでわかっちゃうのかしらね。」
娘:「うん。体つきって言うか、格好ね。ほぼ裸なのよ。文明人の格好じゃないのよ。」
母:「でもね、お母さん、お父さんの体が目当てとかじゃないのよ。」
娘:「もうお父さんって呼んじゃってるし。」
母:「たしかにお父さんの体は男らしくてとても魅力的よ。でもね、お母さんはお父さんの内面を好きになったの。」
娘:「内面?」
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