Twin Angels
翼ちゃん(♀) : 翼の生えた子供。世間から忌み嫌われた異形。嫌われる事、怒られる事を極端に怖がる。セリフ量とても多い。
透明ちゃん(♀) : とある時から全く認識されなくなった子供。人の愛を渇望する。セリフ量とても多い。
黒さん(大神様)(⚥) : 翼、透明にだけ見える人。意味深なセリフを吐いて消える。セリフ量普通。
男の子(⚥) : 翼をいじめるモブ。胸糞度1。セリフ量とても少ない。
村長(⚥) : 翼をいじめるモブ。胸糞度5。セリフ量少ない。
女性(♀) : 唯一翼を嫌わない人。セリフ量普通。
老人(神様)(⚥ 女性にする場合、おじいさんと記載されているところをおばあさんとする) : 翼ちゃんと透明ちゃんの保護者ポジション。セリフ量少し多い。
1(⚥) : モブ。
2(⚥) : モブ。
3(♀): モブ。男の子のお母さん。

何も無いところに透と翼が立ってる。

透 あなたは私が見えるの?
翼 あなたは私をいじめないの?
透 いじめないよ。
翼 見えてるよ。
透翼 私たち、友達になれるかな?
黒 なれるとも。
透翼 だれ?
黒 僕は君たちにだけ見ることの出来る、妖精みたいなもの。黒と呼んでくれ......君たちは、友達になれる。
透 本当?
黒 ああ、本当さ。この僕が保証しよう。
翼 じゃあ、お友達。

翼が透に握手を求め、透は戸惑いつつも手を握る。
ここで黒だけに照明

黒 ああ、そうでした。始めに、あの2人の過去を知らねば、感情移入も出来ますまい。あまり時間も有りませんが、少しだけ、覗いてみましょうか。翼の生えた少女と、誰にも気付かれなくなった少女の、物語を。

黒がいたところに翼が立つ

翼 私は、毎朝厩の隅の方で目を覚まします。そしたら、お父さんとお母さんが残してくれた物を急いで食べて、家から出ます。必要以上に私が家にいると、2人とも嫌な気持ちになるからです......私は何もしてない。こんな羽、欲しいって言ったわけでもない。でも、村のみんなには私が化け物に見えるんだって、おかしいよね?......それでも、お父さんとお母さんは寝る所と食べる物を用意してくれてた。

黒の所にライト

黒 それは、産み落とした者としてのけじめだ。少なくとも彼女の両親には、人として最低限備わっているべき常識が、そして情があったのだ。だがそんな幸運は、1人の男によって脆く崩れ去った。

村 そこの忌み子は、この日を以って化け物として扱う。
翼 え......?
村 貴様はもう忌み子として扱われる事は無い。永久に化け物として生きるのだ。
翼 ど、どうして?私、何かしたの?
村 化け物とは、神に許されざるモノだからだ。それ以外に理由など要らないだろう?
1 化け物が遂に追放されるらしいぞ。
2 いよいよ、神が化け物を排除してくれるのか!
1 こうしちゃいられない、家内にも伝えに行こう!
翼 そ、そんな......。

黒でてくる

黒 村長が代替わりし、新しい村長は神を熱狂的に信じる者だった。神に許されざるモノとして、翼の少女は家を追われた。それは、透明な少女と出会う少し前のことだった。

透真ん中に出てくる

透 私が誰にも気付かれなくなったのは、かなり前のことです。ある日目覚めたら、誰に話しかけても、泣きわめいても、気付かれなくなりました。人が座ってる椅子を動かして気付かせようともしたんですが、それでも私が触れている間は、誰も不思議には思っていませんでした。
黒 透明な少女は幼く、自分で食べ物を用意する力がなかった。途方に暮れた末、店などから手に入れることにした。少女には、それが悪行であることを学ぶ余裕さえなかったのだ。
透 私、このまま誰にも気づかれずに死んじゃうのかな......。
黒 彼女は不安からか、村の外に出かけるようになった。そこには見たことのない物、初めて知る事が沢山あった。
透 うわぁ......凄い、知らない物がいっぱい......。
黒 透明な少女は、森に通うようになった。そして、森に通い始めて少し経った頃の事だった。
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