世界には
〜「箱には」番外編〜
【登場人物】
・α
・β

   中央に箱二つ(ローテーブルとして使う)
   アイスの皿とスプーン、ティッシュ箱、ペットボトルなどが置いてある
   α、β UNOで遊んでいる


α「お前さ、超能力って信じる?」
β「どんな質問?お化け信じる?とかじゃなくて?」
α「お化けは信じないよ」
β「なんで」
α「見たことないもん」
β「誰も見たことなんてないでしょ。お化けなんて。でも案外いるかもよ」
α「そうかな?」
β「だって世界は広いんだよ?このひろーい世界にはさ、お化けくらいいてもおかしくなくない?」
α「まー確かにそうか。でも本当にいるとしたら多分いっぱいいるな」
β「どのくらい?」
α「このくらい」
β「あのくらいか」
α「そうそのくらい」
β「どこに?」
α「そこかしこに」
β「具体的には?」
α「うーん例えば、学校とか」
β「あー七不思議とかね」
α「そうそう」
β「小学生の時は七不思議信じてたなー。トイレの花子さんとか」
α「うん、人体模型とか」
β「口裂け女とか!」
α「メリーさんとかね!」
β「メリーさんは七不思議じゃなくない?」
α「それ言ったら口裂け女だってそうじゃん」
β「あ確かに」
α「なんか案外いそうじゃない?」
β「えーそうかな?」
α「花子さんの家とかにみんなで集まってさ、わちゃわちゃしてそう」
β「全然想像つかない」
α「メリーさんとかさ、ユーチューバーなってそう」
β「あーそれはちょっとわかるかも。電話ドッキリとかしてそう」
α「投稿してるサイトはさ、多分ヨーチューブだよ」
β「妖怪のYouTubeってこと?」
α「そう。あ、じゃあユーチューバーじゃなくてヨーチューバーになるのか」
β「確かに」
α「あ、じゃあさじゃあさ、ヨーチューブの曲はさ、」
β「超能力信じるよ」
α「えっ???」
β「……?……いや、だから、超能力。さっき言ってたじゃん」
α「いやわかるよ」
β「えっわかってるのに聞き返したの?」
α「あ、いや、そこじゃなくて」
β「超能力信じるか聞かれたから返しただけなのに?」
α「唐突すぎるんだよ」
β「え??」
α「今さ、超能力の話してなかったよね?」
β「え、してたよ?」
α「それは一昔前の会話のそれでしょ?今、トイレの花子さんとか、お化けの話してたじゃん?超能力の話は流れてったじゃん?」
β「おっ、トイレだけに?」
α「お黙り」
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