ドリーム・ドーリー=ドリッパー
ドリーム・ドーリー=ドリッパー 片山康亮

ドーリー=ドリッパー
夢案内人 カフェのマスターのような服装

少年 夢の主

母親 少年の母親


子守唄とともに幕が上がる 照明は暗め 舞台中央にドーリー 舞台上手に布団で寝ている少年

ドーリー:ようこそ諸君!素敵な夢の世界へ!!今宵も私夢案内人が、迷える子供たちを優しい幻の世界にいざない……

少年:ふぁ〜……ここは?

ドーリー:グッドイブニィーング!!

少しの間の後少年は布団に潜る

少年:落ち着け僕……きっと起き上がり方が悪かったんだ。だから謎の空間につながったんだ。もっとゆっくり……

ドーリー:んーもう!アタシを置いて寝ちゃうなんて、失礼しちゃうわ!

少年:悪夢だけど夢じゃなかった!

ドーリー:何をおっしゃる、ここはあなたの夢の中、これから……

少年:変質者!何?夢!?

ドーリー:ピンポーン!これから私はあんたに夢を見せる。なぜなら?スーパークールでエレガントな超☆絶エリート夢案内人ドーリー=ドリッパー様だからさ!!!……決まったっ!

少年:身代金を求めても無駄ですよ!

ドーリー:あー少々勘違いしているようだから説明しよう。ついでに皆さんにも(客席に)

少年:虚空に向かって喋ってる!?

ドーリー:先ほど言った通り、私は夢案内人のドーリー=ドリッパー。迷える子供たちの心のなかに住み、優しい幻を見せることが仕事だ

少年:はぁ……なるほど?僕の名前は

ドーリー:ストップ!!ここではあんたは何者でもない。少年Aだ!辛い現実を忘れて、夢に浸るには、現実の情報は邪魔でしかない

少年:あのう、僕は何をすれば?

ドーリー:何もしなくていい。ただ、見たい夢を心に浮かべるんだ。そしたらそこは夢の国さ!ハハッ!

少年:夢……夢かぁ。ごめんなさい、ちょっと難しいです

ドーリー:安心したまえ少年。そのための夢案内人だ

少年:よろしくお願いします

ドーリー:私が思うに、あんたの現実は辛いものだ。違うかい?

少年:…なぜそう思うのですか?

ドーリー:夢とは心の奥底に眠る願望。だからこそ、現実とのギャップが大きいほど苦しみ、夢を避けようとする。いわゆる悪夢ってやつさ

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