タイトルを入力してください(60分版)
『タイトルを入力してください』

〖登場人物〗
赤 「愛憎」
青 「苦楽」
黄 「真偽」
白 「生命」
黒 「  」
A

音響:【 】で記載
「  」*のような表記のセリフは自由に考えて入れること。
ト書きは初演の演出に合わせられているので、忠実に守らなくて良い。
三人称「彼」の箇所は役者の性に合わせても良い。
( )内のセリフは発話してもしなくてもよい。

#1
舞台上には適当な物体を置く(設置は任意、具象物は椅子以外置かない)
センターに背もたれのある椅子が1つ
黒、白い本を持って立っている
【任意のSE:物語の始まり】
黒にスポット
黒、本を開く

黒「君から見た『みんな』の中には誰が居たのだろう。少なくとも僕はいなかった。描かれていない者は、存在しないのと変わりないから。僕の世界には君が圧倒的に君臨していて、だから僕は、ここにいられなくて。君にとっての『ここ』は僕にとってドコカで。逆も同じだけど、僕はドコカからずっと見ていた。……僕が僕であるためには、ここはここでなくてはならなくて、ドコカはどこかでなくてはならないから。」

黒、鋏を取り出し本の最初のほうのページを切り取って捨てる
一瞬【ノイズ】

黒「そしてみんないつまでもしあわせにくらしました。」

暗転

#2
全体照明

黒「これは誰が綴った言葉?」
白「誰が紡ぐ物語?」
赤「ページを開けば広がる世界、始まる物語」
青「誰が始めた?」
黄「いつから始まっていた?」
赤「どこからが始まり?」
黄「いつが終わり?」
赤「終わりがあるの?」
青「終わらせれば、ね」
黄「始まりはいつも突然」
赤「いつでも偶然」
青「本当に?」
赤「作られた境界」
青「名付けられた始まり」
黄「定められた終わり」
赤「そこに働く誰かの、何かの意図」
青「故意と恣意と必然と」
黄「予定調和の詰まった世界」
赤「それは、誰かが作った物語だから」
青「ここにはいない『誰か』」
黄「わたしたちは登場人物」
赤「その存在を感知し得ない」
青「感知し得ないものであるなら」
黄「誰がそれを信じるだろう?」
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