亡国の王女2
The Princess of Lost Empire2
登場人物
アーニャ皇女
デミトリ
怪僧ラスプーチン/トルドー先生
ヴラド
アリョーシャ王子
ジャン/コーリャ
ピエール/院長
秘書リリー/エカテリーナ
マリア皇太后/老婆
グレブ将校
貴族1、2/家臣1,2

第1幕 別邸
貴族1 もう直ぐ戴冠式か。まさかアナスタシア王女が王位を継ぐとはなあ
貴族2  皇子も生き残っていたんだろ?何故男が王位を継がないんだ
貴族1 古い仕来たりに終止符を打ちたいんだろ。夫のデミトリは元詐欺師、暴君にならなきゃいいけど
 貴族1,2、退場
アーニャ ねえデミトリ?この耳飾り、冠に合うかしら
デミトリ (チェスをしながら)いいんじゃないか、アーニャ
ヴラド どうでも
アーニャ ど、どうでも?
デミトリ 違う!今のはヴラドが
皇太后 デミトリさん、貴方はご自身の事が分かっていらっしゃらないのでは
デミトリ 皇太后様、それはどういう…
リリー 弟君を救う為とはいえ、秘密警察を撃ち殺した時の貴方は、鬼の様な形相だったと聞きました
皇太后 国民にとって貴方が王族になるのは不安の種なのよ
アーニャ 彼は家族の一員よ、お婆様
リリー アーニャ様にも第二の家族がいらっしゃいますものね(手紙を渡す)
ヴラド ペテルブルクの孤児院からじゃないか。アーニャの育て親の
リリー 戴冠式の前に一度ご挨拶に行かれては?
ヴラド また3人で旅ができるのか
デミトリ 俺も橋の下の連中に、顔を見せてやりたいな
アーニャ 孤児院の皆は、元気にしているかしら

第2幕 校庭
 ジャン、ピエール、台本を持ち殺陣の練習
トルドー そうそう、そこでポルトスが倒れる!
ピエール ううっ、参った!
ジャン 腕が鈍ったな、ポルトス
ピエール 仕方なかろう、アトス。ルイ13世の治世の下、我がフランスでは戦は下火となったのだから
アリョーシャ 日頃の鍛錬を怠っては、王宮を守る事は出来んぞ
ジャン 忘れたのか?我ら3人の誓いを。
ピエール 忘れるものか!1人は皆んなのために
アリョーシャ、ピエール、ジャン 皆は1人のために
 ヴラド、登場
ヴラド おや、また背が伸びましたな
アリョーシャ ヴラド!(抱き付く)
ピエール 王室の爺やか?
ヴラド こう見えて元詐欺師なのです
アリョーシャ 何かあったの?
ヴラド 手紙をペテルブルクの孤児院から受け取りましてな。里帰りするんで、一緒に来ますかい?
アリョーシャ もちろん!
ジャン 極寒のロシアへ行くのか?
ヴラド 冬休み明けには帰って来ますよ
ピエール 暖かい暖炉が待ってるんだろ、王族なんだから
トルドー 待ちなさい、アレクセイ・ロマノフ。腕を出してごらん
 アリョーシャ、腕を出し目を瞑る
 トルドー、腕輪を巻く
アリョーシャ (目を開ける)…腕輪?
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