選択
タイトル:『選択』
【登場人物】
・平林 しょう 【 】
・綱手 そら 【 】
・鏡花 【 】
・神崎 かな 【 】
・哀川 しおん 【 】
声のみ
・モブ1
・モブ2
・モブ3
学校の敷地内
そらはしょう、鏡花を悲しそうに見ている
しょう、鏡花退場
そら 「ウチは、どうすれば……」
暗転
しょうの空想の世界
しょう本を読んでいる
読んでいる本の作者は太宰治
鏡花、しょうのもとにやってくる
鏡花 「好きだね読書」
しょう 「本を読んでいる間だけは嫌な事を忘れられるから」
鏡花 「そっか。それで、何読んでるの?」
しょう 「『人間失格』だよ」
鏡花 「いつも太宰治作品読んでるよね。作家読みしてるの?」
しょう 「作家読み…まぁ、そういった所かな」
鏡花 「あれ? 違うの」
しょう 「違うっていうか…大宰治の作品を読んでいると、こんな私でも生きてていいんだ。…そう、生きる事への肯定を感じられるんだよね」
鏡花 「だから太宰治の作品ばかり読んでいるんだね」
しょう 「うん」
現実世界、教室
そら教室へ入ってくる
そら 「あ! 平林さん!」
しょう 「……」
そら 「いつも本読んでるよね。何読んでるの?」
しょう 「……」
そら 「『人間失格』? 聞いたことあるような…」
しょう 「あの」
そら 「なぁに?」
しょう 「読書の邪魔になるんで話しかけないでもらえませんか」
鏡花 「しょう! そんな言い方は駄目でしょう!?」
しょう 「鏡花は黙ってて。綱手さん? でしったっけ。毎度毎度、何なんですか」
そら 「何って平林さんとお話してみたいなーと思って!」
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