君の居場所
【君の居場所】作:こがっち

 
<比率>
男1:女1台本
(男女ともにモノローグあり)

<文字数>
約3200文字

<時間>
約15分

<あらすじ>
男性視点と女性視点にシーン展開。
お互いに思いやっている関係が垣間見ることができる。
思いやっているが故、素直に正直に言えない・言わないことも増えてゆく。
切なくハートフルなお話。

<キャスト>
女 

男 

ーーーーーーーーーー
<本文>  

―シーン男―
女「ねぇ・・・。」

男「ん、なぁに?」

男M ベッドに横たわる君の、少し冷たくなった手を温めたくて、気付かないうちに強く握っていたようだった。

男「ごめん、痛かった?」

女「ううん。あのね・・・」

男M 君が何か言いたい時は、大抵言葉を詰まらせる。そんなに言い辛いことなのかなって、いつも君の沈黙する時間を、ドキドキしながら待つのが、何となく心地よかった。ただ、今日はそうではなかった・・・。

―シーン女―
女M あなたはいつも、そうやって、黙って待ってくれる。別に言い辛いわけじゃないんだけど、いつも私ばっかり話しているのが、何となく悪いなって思ってしまうの。

女「ねぇ、ねぇ。」

男「ん、なぁに?」

女「あのね・・・。」

男「・・・」

女「あのお花・・・、奇麗でしょ?」

男「ん?あぁ、花瓶に生けてるやつね。きれいなお花だよね。何か記念日だったっけ?」

女「ううん、ちょっと前に仕事先の同僚がね、フラワーパークに行ってきたんだって。ちょうど花のきれいな時期だし、天気も良くって、たまたま時間が出来たから、『よし、行ってみるか!』って。でね、行ってみたら、植わっているお花の種とか、苗とか、いっぱい売ってたんだって。んで、観た花で気に入ったお花の苗を衝動買いしたらしくって。庭に植えたら、元気いっぱい育ったから、切り花にして会社のみんなに持ってきてくれたのよ。」

男「そうなんだ、てっきり買ったお花かと思ったら、育てたお花だったんだね。すごいね。」

女「そうなのよ。うちなんか、お花植えても、いつも放置でしょ?でも、奇麗よね。」
1/4

面白いと思ったら、続きは全文ダウンロードで!
御利用機種 Windows Macintosh E-mail
E-mail送付希望の方は、アドレス御記入ください。

ホーム