青いスタスィオン
青いスタスィオン 

●2人 10分程度。

●駅のホーム

青年 優しい年相応の好青年。

少女 田舎に住む女の子。白い服を身に纏う。

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(季節は夏。
暑い日差しが空から降り注ぐ。
場所は田舎の駅。駅のそばには何処までも続く広い海がある。
駅のホームには白い麦わら帽と白ワンピースを身につけた女の子とジーンズにポロシャツ姿の青年が電車を待って座っている)

(少女)行ってしまうんですか?

(青年)うん。もうすぐ時間だから。

(少女)次帰ってくるのは何時ですか?

(青年)いつだろう。いつかな。

(少女)はぐらかさないでください。私、貴方がいないと…とても、さみしいんです。

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(少女)ええ。だってこんな田舎の街。
同じ位の年代の方が居るってことだけで珍しいことなのに…。

(青年)寂しがることはない。数年後にここの土地だって開発される。海だけのこの街も、近いうちにビル街になるさ。

(少女)その時に貴方が傍に居てくれなければ、なんの意味も無いのです…

(青年)そう言うな。
君みたいな明るい子、どこに行っても馴染めるさ。もし、僕が東京で君と出逢っていたらきっと毎日楽しいだろうなと思ったよ。

(少女)どうして帰ってしまうのですか?東京は…そんなにいい街ですか?

(青年)いい街なものか。見た目ばかり華やかで人の心はどこか他人行儀な街だ。

(少女)でも帰るんでしょう…?

(青年)ああ。

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(青年)僕も所詮、そう言う人間なんだよ。

(少女)こんな事になるなら、貴方がこの街に来なければ良かったんですよ

(青年)無茶言うな。僕は元々、この街の自然療養施設に通うために来たんだ。
まぁでも運命だとも思わないかい?その限られた時間の中で、君と出逢ったんだから。

(少女)あの日、あの病院の中庭で初めて会った日の夜。忘れられそうにありません。

(青年)同感さ。なんだかあの夜は寝苦しくてね。医者に隠れて煙草でもふかそうかと思って。中庭に出てきたら君が居たんだ。

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