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アダバナ様

徒花様

委員長　真面目
枕木　ビビり
さとり　オカルト好き

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(委員長)あだばなさま？

(さとり)知らない？
徒花(あだばな)様。相当な霊力を持つと言う、うちの学校特有の怪異だよ。

(委員長)いや……、聞いたことないですね…
そもそも、うちの学校、幽霊の種類が多すぎるんですよ。トイレの花子さんから１つ目小僧に続き、挙句の果てには避難訓練で死んだ霊ですよ？もうそこまで来たら８割嘘な気がしてきます。

(枕木)そうだけど……
そんなオカルト話が横行してるせいで、私たち生徒会が見廻りしてから帰れ〜！なんて言われてるんだよ〜怖いよぉ〜

(さとり)まぁまぁ、そんな怖がるなって〜。
徒花様は普通のオカルトやお化けとは一味違うよ。この学校の怪談が始まった、きっかけとも言える方だからね。

(委員長)キッカケ？

(さとり)うん

(枕木)うう、そんな怖そうな話、しないでぇ……やだよぉ……

(委員長)それにしても、人が死んだり祟ったりなんて事件、うちの学校が創立されてから１度もないですよ。

(さとり)それは〜話したら〜〜呪われるからね〜！

(枕木)ひぃっ！

(委員長)あんまり脅かすと可哀想ですよ。

(さとり)へへーつい〜

(枕木)えっと……そもそも…どうしてあだばなさま？っていう昔の人の事、さとりちゃんが知ってるの？

(さとり)ふふ〜ん！それは、さとりがこの学校出身のひいおばあちゃんを持つからです！

(委員長)さとりの大祖母様(おおそぼさま)は、この学校で校長先生をされていたことがあるんですよ。奇物(きぶつ)研究者としても有名な方だったはずです。

(枕木)へぇ〜初耳です！お祖母様、(おばあさま)、すごい方だったんですねー

(さとり)まぁ、奇物研究者って言っても、怪異(かいい)とかお化けとか、世の中で起きる不思議なことを研究してるよく分からない人だったよ。
祖母は早くに両親を亡くしたけどね、この学校を支えよう、良くしようとなにかに取り憑かれたようにずっと考えていた人だったよ。この前死んじゃったけど、いい人だったよ。

(枕木)まあ、凄く素敵な方だったんですね。お話を聞くだけでも人柄が見えます。

(さとり)そうだね。なんか褒められると私まで嬉しい気がしてくるな〜

(委員長)そのお祖母様(おばあさま)は徒花様を、どうお話なされて居たのですか？

(さとり)やっぱり気になる〜？じゃあ長くなるけど話そうかな。

今から８０年も前の話ね。

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