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有栖川ありすの事件簿１時をかけるアリア

有栖川ありす
わくわくすることが好きな女子高生。
ピアノが多少弾ける。

窓際トナリ
窓際で有栖川の隣の席の男の子。

音流先生
音楽の先生。音流の姉。

放送部　音流恋矢(をとがしれんや)
放送部部長。

少女A
(線上アリア)
音楽同好会の気難しい先輩。好きな人はバッハ。

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(有栖川)ねぇねぇ、窓際くん？これ、気になりませんか？

(窓際)その呼び方辞めてください。
有栖川さんは苗字が日本で稀に見るカッコイイ名前かもしれませんけど、僕ってば、苗字が窓際ですよ。

(有栖川)ではなんと呼べば良いですか？窓際くん。

(窓際)あ、ええっと、うーん、なんだろう、うーん

(有栖川)まぁまぁ、良いではありませんか？
席は窓際、私の隣。ね？窓際トナリくん

(窓際)はぁ……もう、僕がいくら怒ってもその呼び方変えるつもり無いですね？

(有栖川)返事は言わずとも分かっているでしょう？

(窓際)…はぁ…ズルいですよまったく。

(有栖川)うふふ、すみません。少しからかってしまいました。

(窓際)まったく……。で？さっき僕を呼んだのはなんだったんですか？

(有栖川)そんな事を急かないで下さい。まぁいいでしょう。よいしょ。じゃーん、この記事、読みましたか？

(有栖川は新聞を広げる)

(窓際)これ、さっき配られた校内新聞ですか？

(有栖川)はい。窓際くんはこのプリントがさっき帰りの手紙として配られた際、気になりませんでしたか？

(窓際)？何がですか？
ええっと、うーん、そうですね……
『学校の放課後、UFO現る！目撃者による見聞録(けんぶんろく)……
図書室の本の中には、異世界に繋がる鍵が隠されている……』
うーん…信じ難いですけど。

(有栖川)違いますよ。ここ、端の端。小さいですけど見てください。

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