寛容植物
寛容植物
なーこ
寛容植物カッシー(声のみ)
なーこ、観葉植物を買ってくる。部屋に置く。
満足そうだ。で、じょうろに水を溜めて持ってくる。で、かける。
カッシー「ちょちょちょちょ」
なーこ「え!?」
カッシー「かけすぎ!かけすぎ!」
なーこ「え!?だれ!?えっ!?」
カッシー「俺だよ。今、水かけてただろ。」
なーこ「えっ!??」
カッシー「俺だよ俺。植物。緑。観葉植物!カッシーって呼んでくれよな。ヨロシク!」
なーこ、静かに離れ、切り枝ハサミを持ち出す。
カッシー「わぁー!?やめ!?やめてー!!」
なーこ「しゃべっ!!っってる!!??植物がっっ!!!しゃべっ!!っってるっっっ!!!」
カッシー「植物だって喋りたい!」
なーこ「だからっつって喋れないだろふつう!!」
カッシー「お前、名前は?」
なーこ「えっ!?」
カッシー「なまえ、なーまーえ、NAME!」
なーこ「な…なーこ」
カッシー「ヨロシクな。なーこ。今日から2人で仲良くやろうな。」
なーこ、そーっと切り枝ハサミで葉っぱの先を切る。
カッシー「いたーーい!!!なにするんだ!!!バカ!!!バカなーこ!!!なーこバカ!!!」
なーこ「やっぱ喋ってる!!!」
カッシー「いいかげん慣れろよ」
なーこ「いやおかしいから!!まだ驚きの頂点だから!!!」
カッシー「俺、お前に買ってもらえてよかったよー。クーラーも効いてるし、部屋もキレイだよな。あ、でも水は上げすぎちゃ駄目だぞ。枯れちゃうからな。世話の仕方はググってくれ。100均で大体揃うからさ。よろしくな、なーこ。」
なーこ「まってまってまって情報量多い」
カッシー「何がだよ。」
なーこ「まず!!ねぇ、なんで喋れるの!?」
カッシー「いや、お前だって喋ってるじゃん(笑)」
なーこ「わたしは!!!ニンゲン!!!あなたは!!!植物!!!」
カッシー「おい!」
なーこ「はい!?」
カッシー「お前、じゃ、なくて、カッシー、が、いいな」
なーこ「うるせえ!!!!!」
カッシー「引っ張らないで!!!葉っぱ!!!ちぎれる!!!」
なーこ「あのさ、100歩譲ってだ、植物が喋ったとしてだ…いや、譲っちゃダメダメ駄目。譲るななーこ。なんなんだお前!?」
カッシー「俺の秘密を話す時が来たな…」
なーこ「いきなり核心行って。そこからじゃないと始まらない気がしてならないいやそうだ間違いない。」
カッシー「時は1946年」
なーこ「そんなに遡るの!?」
カッシー「時代は終戦。_日本はアメリカの支配下におかれ、戦争の傷を癒すべく、復興を心に日々を送っていた_」
なーこ「まってまってまって。その細かさで80年近く喋ったら3時間かかる日が暮れる。」
カッシー「かいつまんでいうと、バーッてなってビューッてなってブワーッて喋れるようになった。
なーこ「かいつまみすぎだ!!!かいもつまみも過ぎている!!!」
カッシー「なぁ、なーこ。大事なのは過去じゃない。俺達がこれから2人で暮らす。ということじゃないか??」
なーこ「捨てたい!!いますぐ!!明日、粗大ゴミの日!!!捨てる!!!」
カッシー「まってまってまって捨てないでわたしは遊びだったの」
なーこ「うるせえ!!!!!バラ・バラにすっぞ!!!」
カッシー「離して切り枝ハサミー!!」
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