おとなさんがころんだ
コント
コント『おとなさんがころんだ』作:第三字宙 約6分(約2300文字)

登場人物:
夫(35歳)
妻(33歳)
タカシ(30歳・夫の友人)

公園のベンチ付近。昼下がり。

タカシ「晴れてて気持ちがいいですねぇ。公園に来て良かった! (二人の間に挟まれて)あの・・・空気、重くないですか?」
妻「重くしてるのは誰かしら」
夫「タカシくん、巻き込んですまん・・・」
タカシ「いやいや・・・(間)そうだ! 気分転換に、だるまさんがころんだ!」
夫「・・・今?」
タカシ「三人いれば丁度いいし! お願いします!」
妻「(ため息)・・・好きにすれば」
タカシ「じゃあ俺が鬼! 行きますよ! (木に向かって)だーるーまーさーんーがー・・・ころんだ!」

夫と妻、離れた位置で固まる。

タカシ「おお、いい感じ! だーるーまーさーん・・・」

妻、即座にタッチ。

妻「終わり」
タカシ「はや!」
妻「もういい?」
タカシ「・・・せっかくなんで、鬼やりません?」
夫「(ぽつり)ぴったりだな」
妻「・・・何か言った?」
夫「いや・・・」
タカシ「まってまって! 楽しく! (妻に)鬼、お願いします」

妻、無言で鬼の位置へ。

妻「(早口で)だるまさんがころんだ」

タカシと夫、少ししか動けない。

妻「全然動いてない。やる気あんの?」

間。

妻「(早口で)だるまさんがころんだ」
タカシ「はやい」
夫「はやいよ」
妻「しゃべるのいいんだっけ?」

二人、黙る。妻、長い沈黙。

妻「・・・」

タカシと夫、顔を見合わせる。

妻「(だるまさんがころんだのリズムで唱和)そーとーでーうーわーきーしている」

夫、顔面蒼白。間。妻、振り返る。

妻「動けないわよね。やましいことがあると」
夫「(固まったまま)ち、違・・・」
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