夜空の下で
夜空の下で
CAST
武(たける)
友里(ゆり)
信(のぶ)
太陽(たいよう)
美奈(みな)
明子(あきこ)
舞台中央にベンチ。武と友里が座っている。
武「暗いな」
友里「夜だし当たり前だよ」
武「寒くないか?」
友里「ちょっと寒い」
武「はい」
友里「え?」
武「着とけよ」
友里「でも」
武「いいから」
友里「・・ありがと」
武「おぅ。にしても遅いな」
友里「そうだね」
武「あいつら来る気あるのか」
友里「約束したんだから大丈夫だよ」
武「それにしては30分って遅れすぎだろ」
友里「何か理由があるんだよ。もうちょっと待ってみよう」
武「友里がそう言うならもうちょい待つか」
下手の草むらにスポット
信「武、手くらい繋げ」
太陽「そうだそうだ」
美奈「いい!いいよ!青春だね!初々しいね!なんだかくすぐったいね!」
明子「ね、ねぇ、やめようよ。早く行かなきゃ2人がかわいそうだよ」
美奈「何言ってんの!こんないい場面で出て行けるわけないでしょ。っていうか、出て行っちゃだめなの!わかる?ここで出て行ったら雰囲気ぶち壊しどころかあんたの負け
よ!」
明子「えぇっ!?負けってなに?」
美奈「わかんないの?勝ちの反対よ!」
明子「あ、いや、そうじゃなくて・・」
信「だー!もう!うっさい!いいとこなんだからだまれー!」
太陽「おおぅ、近い近いぞ」
信「何がだ?」
太陽「2人の距離だよ。感じる、2人の心が近づいていくのを・・」
信「おおぅ、俺もだ。一歩ずつ、一歩ずつ、だが!確実にー!!」
美奈「いい!いいわ!この感じ!そこよ!おせ!いけ!」
明子「・・えっと・・とりあえずおちつきなよ」
信「明子(肩をつかむ)」
明子「ふぇ?な、なに?」
信「これが落ち着いていられるかぁー!!」
中央にスポット チラッと下手を見る武 大きくため息
友里「どうかした?」
武「あー、いや、騒がしくないか?」
友里「犬とか猫とかがけんかでもしてるのかな」
武「・・友里、俺ちょっとトイレに行ってくる」
友里「うん。いってらっしゃい」
武「おぅ」
武、上手にはける 下手にスポット
太陽「あれ?武がどっか行ったぞ」
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