私と天使と、ときどき、シロアリ
私と天使と、ときどき、シロアリ
作:チゴサッカロミセスルーキシー

吉田
夏野(ペリー)
山下(ハリス)
ジュリエッタ
声(複数)


吉田・夏野・山下 向かい合って座っている
手にはそれぞれの通知表

吉「あーやっちまったなー」
(コアラのマーチをまわす 吉→山)
吉「まさかだよなー。うん、まさか自分の通知表にアヒルが出現するとか考えねーもんなぁ・・・。でもこれ不可抗力じゃない?寝る前にもう、その日の夕食がなんだったのか忘れてるもん」
夏「お前それ重症だろ!?アルツハイマーか!?」
山「大変だねー」
(コアラのマーチ 山→夏)
吉「あーあ、私も記憶力さえよかったらどうにかなるかもしんないのに。今、願い事するなら絶対、『記憶力よくしてください』、もしくは『成績あげてください』、だよ」
夏「神頼みかよ」
(コアラのマーチ 夏→吉)
吉「そーゆーレベルなの。自分じゃどーしようもないんだから」
山「頑張ってもダメなかんじ?」
吉「やってみなくても分かるくらいにヤバイ。手に負えないよ、多分」
(コアラのマーチ 吉→山)
夏「最初から諦めんなよ。あたしらが勉強教えに来た意味ないじゃん」
吉「もういいよ、諦めよう。諦めてゲームしよう」
夏「だから、諦めるなって言ってるじゃん!!」
吉「どうせ無理だよ。アヒルが存在する私には無理なんだよ。社会とアヒルと私は共にある運命なんだよ」
夏「しっかりしろ!!お前はやればできる子だ!!」
山「そうだよ!!10段階評価のアヒルより5段階評価のアヒルのほうが可愛いもん!!」
吉「・・・それって励ましでもなんでもないよね」
夏「落ち込むな。こいつに悪気はない。これでも食べて元気だせ」

夏野、山下からコアラのマーチを取り上げて吉田に渡す

吉「ありがとう・・・って中身ないじゃん!!」
夏「えっ、あたし一個しか食べてない!!」
山「ごめん!!眉毛コアラ探してるうちに、全部食べちゃった。」
夏「眉毛コアラ!?そんなのあるの!?」
山「うん。眉毛コアラを見つけた人は願い事が叶うらしいよ」
吉「マジで!?私も探す!!」
夏「探すって言っても、コアラのマーチはもうないよ?」
吉「そうだった・・・!!」
山「新しいの買ってくればいいじゃん」
吉「おお、ナイスアイディア!!」

吉田・山下 はしゃぐ

夏「・・・誰が買ってくるの?」

吉田・山下 固まる

山「え・・・ナッツーが買いに行くんじゃないの?」
夏「なんであたし!?関係ないじゃん!!」
山「じゃあ、ヨッシー?」
吉「嫌だよ、コンビニ遠いし、めんどくさいし」
夏「そういうアンタは?買いに行かないの?」
山「・・・外にでたくない」
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