こたつウォーズ
『こたつウォーズ』
登場人物
静河(しずか)…3兄弟の長女。自己中な女王様気質
遼太(りょうた)…3兄弟の次男。比較的普通な人
政弘(まさひろ)…3兄弟の末っ子。姉の圧力に勝てない
父(声のみ)…最後に一言だけ、声のみ出演
暗転。舞台中央にこたつがある。
政弘が登場。とても寒そう
政弘「あ〜寒い寒い…。…あれ?」
こたつをしばらく見た後、周りの様子をうかがう
政「…もしかして、1番乗り?え、マジで?まだ誰も帰ってない?」
再び用心深く周りを見回す
政「きた!俺の時代きたッ!!…まぁ、つかの間の幸せだろうけど、
堪能させてもらうぜ!」
満足気にこたつに入ろうとする政弘。
直前で静河が登場。政弘を吹っ飛ばす
政「ぐふっ!?」
静河「さーーーーむーーー!!何、今日尋常じゃないくらい寒いんだけど!?」
そそくさとこたつに入る静河
政「姉ちゃん…。ああ、さらば、俺の時代…」
静「ん?ああ、政弘か。おかえりー」
政「いや、俺の方が帰って来たの早かったよ!?さっき思い切りぶつかったじゃん」
静「知らん!あ、ちょっとそこのドア閉めといて」
政「姉ちゃんが開けたんだろ!自分で閉めろよ!」
静「(怖く)早くしろ」
政「はい…」
ドアを閉める政弘
政「ちっくしょー、あの女…調子に乗りやがって…。理不尽だ…!」
静「政弘―」
政「何?」
静「台所からみかん取って来て。もうなくなってるから」
政「あ!?ヤだよ!!寒いもん!!もうこの部屋出たくないし」
静「………(無言の圧力)」
政「大体、姉ちゃんは…」
静「………」
政「………」
政弘、ハケる。
みかんを持って登場
政「(みかんを渡しながら)だ、大体さ、今日1番に帰ったの俺だよ!?」
静「何言ってんのよ。私でしょ」
政「いいや、俺です。我が家条例第13条の3項!『こたつのポジショニング権は
最も早くこたつに入った者にあり!』」
静「じゃあ、あんたが最も早かったって証明できるの?」
政「しょ、証明…って言われてもあれだけど…」
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