オフラインの彼
オフラインの彼

                                        作・新堀浩司


人物


佐野茜
石神由紀
富野英子














オープニング

      音楽。照明IN 三人が板付き。それぞれ手に携帯電話を持っている。照明は薄暗い感じ。シルエットが分かる程度で良い。
      茜にサス。

サイト 「サイト名ハッピーサークル掲示板。書き込み日時七月十七日午前七時四十五分。ユーザーID1192296ユーザー名アカネさんの書き込み」
茜   「シュウヘイへ。おはよう、起きてる?今日もいい天気だね。ねえシュウヘイ。前にも話したけど…私さ、一度でいいからシュウヘイに会ってみたいんだ。
私たち、どこかで待ち合わせて会ったりできないかな?」
サイト 「書き込み日時。七月十七日午後六時三十二分。ユーザーID1818114ユーザー名シュウヘイさんからの書き込み」
シュウヘイ「アカネへ。やあアカネ、もう授業は終わった?今日はいい天気だったの?そりゃ良かった。僕もアカネに会ってみたいよ。じゃあ、待ち合わせしちゃおうか。
日時は七月三十一日の午後二時。高島駅の隣に海の見える公園があるんだ。その公園のベンチのそばで待っていて。時間になったら、目印として赤いバラを右手に掲げてね。いいかな?」

      茜のサスアウト。由紀にサス。

サイト 「サイト名ファンタジーコミュニティーBBS。書き込み日時七月十八日午前十一時三十分。ユーザー名スノウさんの書き込み」
由紀  「シュウヘイさんへ。こんにちは。今日はあいにくのお天気です。まあ、あんまり私には関係ないですけど。あの…私のわがまま聞いてくれませんか?
私、シュウヘイさんとなら、会って話してみたいんです。ご迷惑でなかったら、考えてみてくださいませんか?」
サイト 「書き込み日時。七月十八日午後一時四十五分。ユーザー名シュウヘイさんの書き込み」
シュウヘイ 「スノウへ。大歓迎だよ。俺もスノウに会ってみたいと思ってたから。待ち合わせをしてみようか。日時は七月三十一日の午後二時。
高島駅の隣に海の見える公園があるんだ。その公園のベンチのそばで待っていて欲しい。時間になったら、目印として赤いバラを右手に掲げてくれ。いいかな?」

      由紀のサスアウト。英子にサス。

サイト 「サイト名ホワイトベリー。書き込み日時七月二十三日午後十時十五分。ユーザー名トミーさんからの書き込み」
英子 「シュウヘイ。まだ起きてるかな?こっちはやっと帰ったトコ。最近はいつも以上に仕事がしんどいわ。ねえ…前に言ったこと覚えてる?今度、試しに一回会ってみない?って奴。
まあ、シュウヘイ次第だけどさ」
サイト 「書き込み日時七月二十三日午前一時九分。ユーザー名シュウヘイさんからの書き込み」
シュウヘイ「トミーさん。ごめんなさい、ちょっと本に夢中になってサイト見るの遅くなっちゃって。もう寝てるかな?僕もトミーさんに会いたいです。
良かったら待ち合わせしませんか?日時は七月三十一日の午後二時。高島駅の隣に海の見える公園があります。その公園のベンチのそばで待っていてください。
時間になったら、目印として赤いバラを右手に掲げてくださいね。いいですか?」」

       茜・由紀・英子全員にサス。

三人  「分かりました。七月三十一日の午後二時。高島駅の隣にある海の見える公園のベンチのそばで赤いバラを持って待っています。二人っきりで会えること、楽しみにしています!」

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