私が犯人じゃないっていう証拠でもあるのか!
戯曲奏者 第3回公演用脚本 作・上杉政徳


【 私が犯人じゃないっていう証拠でもあるのか! 】


◆登場人物  ( )内は性別にこだわらない。脚本上はこっちのつもりで書いてます。

◇大木・・・♂・・・ベテラン刑事。やる気なし。正義感なし。責任感は多少ある。
◇若葉・・・♀・・・新人刑事。やる気と正義感に満ちているが割とおバカちゃん。
◇栗田・・・♂・・・大木と若葉の上司。部下からの信頼が厚い。仕事できる系の人。
◇金城・・・(♀)・・埋蔵品コレクターで大富豪。成金ではなく、知能が高い感じ。
◇阿藤・・・(♂)・・いわゆる普通の人。お調子者。
◇加藤・・・(♀)・・ちょっと賢い人。サバサバ系、演技派。
◇佐藤・・・(♀)・・天然系。自分大好きな感じ。
◇山崎・・・(♂)・・根暗。友達が少ない。その少数を離したくない感じ。


◆舞台(初演時、参考までに)

◇舞台中央に机が1つとパイプ椅子が2つ
◇机を中心に上手から下手まで等間隔で放射状に平台3x6が4枚
◇平台の上にパイプ椅子が各1脚。
◇平台の後ろに木枠のオブジェを各1台。

◆小道具一覧(初演時、参考までに)

電子タバコ、灰皿、タバコの空箱、火が点かないライター、パズル雑誌、ボールペン
手帳、調書、携帯7個、ノートパソコン、調査資料、ゴミ箱、空ペットボトル5本
手錠、腕時計、シケモク、車の鍵、未開封のタバコ





◇第1場◇

◆警察署内。タバコを口に雑誌を見ている大木。手帳を見つめてブツブツ言っている若葉。

若葉『先輩、準備完了しました。』
大木『よし、報告してみろ。』
若葉『はい。現在捜査している爆破事件について、報告します。』
大木『おう。』
若葉『事件があったのは今日から丁度3ヶ月前、11月8日の夜11時頃、大きな爆発音がして近所の家が燃えていると通報がありました。』
大木『ああ。』
若葉『爆発した家には人がいなかったようで、怪我人はいませんでした。』
大木『それはよかった。周りの家は。』
若葉『実際に燃えていたのは被害者宅の敷地内にある倉庫で、広〜い土地の中に建っていたため、他の建物に燃え移ることはありませんでした。』
大木『…20点。』
若葉『えー、なんでですか。ちゃんと説明できたでしょう。』
大木『若葉、俺が出した宿題は最近あった事件をお前なりにまとめて報告しろ、だよな。』
若葉『そうですよ?だから3ヶ月前の爆破事件を(こうやってまとめて)』
大木『あれは事故だ。家の持ち主が自分の不注意だったと言ってただろが。』
若葉『大木さん、その後の展開知らないんですか?』
大木『その持ち主が有名な大富豪だったんだろ?豪邸を建てて引越しをした直後の事故。どうせ取り壊す予定だったから問題ないとか言ってたらしいな。』
若葉『もっと後のことですよ。被害者の金城は埋蔵物コレクターとして有名なんですが。』
大木『埋蔵物?』
若葉『埋蔵金伝説って聞いたことないですか?昔のお金とか、金銀宝石、埋もれた財宝のことです。』
大木『あぁ、おとぎ話か。』
若葉『その埋蔵金伝説の1つ。大久保の埋蔵品に数年前から懸賞金を掛けてたんです。』
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