DOLL GIRL
-Listen to my memory-
『DOLL GIRL -Listen to my memory-』
   
    ナルミ 
    ベベ     DG-002F:BB
    リズ     DG-001F:LZ
    ミヤケ 
    マツシマ
    イ・ソギョン
    ウドル 
    エノモト
   
               開幕。
               幕が開くとスケッチブックインダストリーの開発研究室。
               Doll-Girl開発主任であるナルミと、ミヤケ。
               そしてその後ろにはマツシマとウドルが見守る。
               舞台中央には、彼らが開発中であるDoll-Girlの第一号機、
               リズが機械の中で眠っている。
               命の与えられるのを待つ人形。
               命を与えようと働く男。
               舞台は神々の神殿のようでもあり、
               フランケンシュタイン博士の研究室のようでもある。
   
    ミヤケ    ナルミさん。これで、大丈夫だと思います。
    ナルミ    ああ。いや、一応もう一度。
    ミヤケ    わかりました。
    ナルミ    おかしなところは無いよな。
    ミヤケ    シミュレーションでは、完ぺきですが。
    ナルミ    よし。電源を入れよう。ミヤケ、起動準備。
    ミヤケ    はい。
    ナルミ    内部電源に切り替え。
    ミヤケ    バッテリー容量には問題なし。外部電源を切断。
    ナルミ    駆動確認をしよう。右手。
    ミヤケ    はい。
   
               リズの右手が動く。
   
    ナルミ    左手。
   
               同じく。
   
    ナルミ    右足、首。
    ミヤケ    正常に動作しています。
    ナルミ    よし。ミヤケ、駆動制御をリズへ渡してくれ。
    ミヤケ    はい。
    ナルミ    おはよう、リズ。君は新たな生命だ。さあ、目を覚ましてくれ。
   
               リズの目が開く。
   
    ナルミ    はじめまして、リズ。僕はナルミ。君の…そうだな、父親だ。
   
               リズ、不思議そうに周りを見渡している。
   
    ミヤケ    すべての制御を切り離します。動作、問題ありません。
    ナルミ    リズ。君はDoll-Girl第一号。人類が初めて作り出した、完全自律型のアンドロイドだ。今すべての制御を切り離した。君は完全に自分の力だけで立ち上がり、考え、動くことが出来るよ。
   
               リズ、自分の体を眺めている。
   
    ナルミ    ようこそ僕らの世界へ。どんな気分だい?
   
    リズ     あんた、変な顔だね。
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