青春ゲージはいっぱいですか
『青春ゲージはいっぱいですか』(仮)


莉菜(リナ)
樹里亜(ジュリア)
正子(マサコ)
木村(キムラ)


【第1場:手探り】
〇競技場
  暗転の中、声だけが聞こえる
  「いっち、にぃ!いっち、にぃ!!」
  徐々に明転。

正子「もっと声出せー!」
莉菜「ちょ…ちょ…待って下さい正子さん」
正子「あん?」
莉菜「これ…やっぱ…ちょっと違うと思うんです…」
樹里亜「だめぇー樹里亜げんかーい」
正子「てめェら、もうへばってんのか!?根性ねェなあ!?」
木村「私はまだまだいけますぞ?この、体にかかる負荷が…たまりませんねェ…」
正子「へへ、おっさん。なかなかガッツあるじゃねェか」
木村「(悲しそうな顔)」
莉菜「あの、ちがくて!これ、違うと思うんです!!全然青春っぽくないと思うんです!!」
正子「何言ってんだてめェ!青春と言えばスポ根だろうがっ!!金八先生のOPだって、大体土手でランニングしてる人出て来るだろうがっ!!」
樹里亜「それはドラマの話でしょ〜?大体、熱い何かを持ってる人がスポーツやるのと、あてもなくスポーツするのって違うと思うしぃ〜…」
正子「いーや、絶対これで青春メーターは貯まってるはずだ!!見てみろ!」
莉菜「………駄目です正子さん。全然青春メーター貯まってません。」
正子「なにぃー!?…マジだ…壊れてんじゃねェのか!?(振り回す)」
莉菜「や、やめてください!本当に壊れちゃうじゃないですか!」
正子「ちっ」
莉菜「一旦、これはやめて、もっと青春っぽい事考えましょう」
樹里亜「さんせーい★」
正子「…青春っぽいのってスポ根以外なんだよ?」
莉菜「うーん…そうですねぇ…あ!バーベキューとかどうですか!パリピの奴らと言えば、よくインスタやツイッターにバーベキューの写真をアップロードしてますよ!!」
正子「バーベキューか…悪くねぇな」
樹里亜「うんうん、爽やかー☆」
木村「時に、この中でバーベキューを経験された方は?」

  4人横に首をふる。

正子「おい、誰も経験ないって、大丈夫なのか?」
樹里亜「何とかなるんじゃない?調べたりしてさ」
莉菜「でも、もうあと青春検定の受験終了時刻まで1時間きってるから危険かと思われます…」
正子「1時間か…ちょっと危ねぇな。他のを考えてみるか」
樹里亜「はいはーい!そしたら、恋愛なんてどう!?恋愛っ!」
正子「恋愛だー?」
樹里亜「そう、恋愛っ!やっぱり青春っていったら恋愛よ恋愛!素敵な異性ときゅんって甘酸っぱい恋をするのっ!」
正子「へっ、そんな女子供みてェな事できっかよ!やるなら勝手にやってろ!」
莉菜「うーん、良い案だとは思いますけど…」
樹里亜「でしょでしょ?」
莉菜「相手は…?」

  一同、木村を見つめる。
  木村、良い笑顔

木村「このグループで恋愛をするとなると、相手は私、木村という事になりますかな」
莉菜「樹里亜さん、どうぞ」
樹里亜「いやーん!こんなおじさんが相手なんて、絶対に嫌っ!!」
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