レッドアイ
��糸�岩査���
マスター・・・・・・バーのマスター。常連さんに優しい、頼れる人。
康介・・・・・・バーの常連。よく1人でくる。幼馴染の拓のことが好きだが、なかなかうまくいっていない。




(バー。康介が店に入って、カウンター席に座る)
康介   マスター、こんばんは。
マスター 康介くんいらっしゃい。この時間に来たってことは・・・・・・飲み会の帰り?
康介   さすがマスター。そう。同僚と飲んできたところ。まだ飲み足りないからここに寄ったんだ。
マスター 本当に大丈夫?もう既に飲み過ぎてるんじゃなくて?
康介   大丈夫だよ。今日はそんなに飲んでないから。
マスター ならいいんだけど。で、ご注文は?
康介   うーんそうだな・・・・・・今日はマスターのおすすめをいただこうかな。僕、カクテルのことあまり詳しくないから。
マスター カクテルのことを知りたいと?
康介   そう。もっと色々知りたい。
マスター かしこまりました。少々お待ちください。

(マスターが康介の前にレッドアイを出す。)
マスター お待たせしました。
康介   ずいぶん真っ赤なカクテルだね。これは・・・・・・トマトジュース?
マスター 正解。こちらはレッドアイ。トマトジュースとビールで作ったカクテル。
康介   トマトジュースとビール?それって合うの?
マスター まあまあ、いいから飲んでみて。
康介   (レッドアイを飲む)お、これはなかなかいける。
マスター でしょ?俺が好きなカクテルの一つだよ。
康介   ・・・・・・カクテル言葉は?
マスター 「同情」
康介   ・・・・・・僕、マスターに同情されてるの?
マスター いや?別に。
康介   そうなの?
マスター カクテル言葉にばかり目をやってるとお酒を十分に楽しめないよ?
康介   それはそうかもしれないけど・・・・・・
マスター 全く、彼からの気持ちもそれくらい素直に受け取れたらいいのに。
康介   ん?何か言った?
マスター いいえ別に。
康介   それにしても、トマトジュースもカクテルに使われるんだね。初めて知ったよ。
マスター トマトジュースを使ったカクテルは結構あるんだよ。ブラッティ・メアリー、レッド・バード、エナジー#1とか。そもそもトマトジュースが苦手な人もいるから好き嫌いは分かれるけどね。
康介   さすがマスター。バーやってるだけあって色々知ってる。僕はこれ、結構好きだな。
マスター 気に入って貰えて良かった。今の康介くんにはぴったりのカクテルだからね。
康介   そうなの?
マスター 康介くん、さっきの飲み会、飲みすぎてはないけどちょっと食べすぎたでしょ?
康介   どうしてわかるの?
マスター 康介くんが1人でうち来る時はお酒と何かつまみを必ず頼むから。それがないってことは食べすぎたんじゃないかって思ってね。
康介   その通り。さすがマスター。
マスター トマトジュースには食べすぎて荒れた胃腸を保護して、胃腸の働きを促す効果があるんだ。今の康介くんにぴったりでしょ?
康介   なるほど。確かに。
マスター それにトマトジュースには血中のアルコール濃度の上昇を抑えてくれる効果もあるから、お酒弱いくせにたくさん飲んでしまう康介くんにはもってこいなカクテルだよ。
康介   マスターは僕がお酒弱い人だと思ってるの?
マスター 違うの?
康介   弱くないと思ってるんだけどな。
マスター ついこの間、酔い潰れて友人に送られていくのを見たけど?
康介   ああ・・・・・・あの時は、その、スクリュードライバーがあまりにも美味しかったから・・・・・・
マスター 特別な人が奢ってくれたものだったもんね。
康介   ・・・・・・マスターはなんでもお見通しだね。
マスター 康介くんが分かりやすすぎるんだよ。気づかないのは・・・・・・少しばかり鈍感だなと。
康介   マスターもそう思う?
マスター うん。
康介   そうだよね?どうして気づいてくれないんだろう。
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