子ガチャ
登場人物
・語り手〈男女不問〉
・青年〈男〉
・少女〈女〉
・老婆〈女〉

〈開演〉

舞台端を語り手の定位置とし、常にスポットライトが当たっている。
舞台中央に老婆が立っている。

明転(どこか寂れた雰囲気をイメージ)

語り手:「むかーしむかし、ある所におじいさんとおばあさんが住んでいました!おじいさんは山へしば刈りに、おばあさんは川へ洗濯に行きました。」

老婆は洗濯する。

(ゲームの確定演出のような効果音)

語り手:「おばあさんが川で洗濯をしていると大きな桃が流れてきました。……また、大きな桃が流れてきた。」

黒子、もしくは紐で引っ張って灰色の桃を舞台の端から端まで移動させる。

老婆:「(溜息)灰色の桃かい、渋いねえ。」

語り手:「どんぶらこどんぶらこ、桃は流れていきました!(ここで桃が掃ける)」

老婆:「(掃けた桃の方を見て)恨まないでおくれ。」

暗転

老婆は掃ける。

(海や川の流水音が常に流れる。)

大量の桃が舞台に出現。(中割幕の後ろに隠しておく等)

舞台中央に灰色の桃がある。今後、灰色の桃は語り手に合わせて演技する。

明転(どこか薄暗いイメージ)

語り手:「桃は川を流れ続け、様々な大きな桃が無数に集まる場所へ流れ着きました。そこではシャリシャリという気味の悪い咀嚼音が鳴り響いていました。」

(咀嚼音)

語り手:「バリッ。1つの灰色の桃から手が出てきました。なんと立派な男の子でしょうか。いや、男の子というには大きすぎます。筋肉もなく脂肪もない、骸のような見た目の青年であり、生気の無い目で虚空を見つめていました。……青年は幸運でした。周りを見ると同じような目をした少年少女が桃を食べていました。」

(咀嚼音のボリュームを少し上げる)

語り手:「ぐー。青年は空腹である事に気づいた。周りの少年少女は青年と違って、腹が膨れて息が苦しそうになりながら食べていた。」

青年:「あ、う゛ぅ……。」

語り手:「青年は言葉を知らぬまま本能で近くの桃を食べ始めた。」

青年:「う゛うぅ!」

語り手:「美味しさのあまり青年は叫んだ。最近まで食べていた自分の桃は酸っぱくて仕方がなかった。なんて新鮮で甘いのだろう。」

大量の桃の後ろに隠れていた少女が現れる。
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