三大お嬢様の親睦カフェタイム
─────【登場人物紹介】─────
神楽坂(♀):かぐらざか。三大お嬢様の一人『氷の女王』と呼ばれている。金髪のロング。ツインテールではない。学校では近寄りがたい雰囲気を出しているらしいが、訪れたカフェの『もりもりフルーツデラックスパフェ』をすごく楽しみにしている。
一ノ瀬(♀):いちのせ。三大お嬢様の一人『太陽の使者』と呼ばれている。黒髪のショートヘアで長身であり、男性と間違えるかのような容姿。学校では誰にでも爽やかに接してくれるらしい。
興梠(♀):こおろぎ。三大お嬢様の一人『大地の女神』と呼ばれている。茶系のふわふわロング。学校では母性溢れる存在らしい。神楽坂のことを『おかかちゃん』と呼ぶ(本人了承済)。
古谷(♀):ふるや。カフェでバイトをしていただけの三大お嬢様の親衛隊。無所属のDD。バイトしている店に三大お嬢様がやってきて大変な思いをしている。三大お嬢様の呼び名を付けたのはこの人。
先輩(♀(or ♂)):古谷がバイトしていて三大お嬢様がやってきたカフェにおける古谷の先輩。常識人。

─────【役表】─────
神楽坂(♀):
一ノ瀬(♀):
興梠(♀):
古谷(♀):
先輩(♀(or ♂)):

─────【本編】─────

古谷「大変です先輩」
先輩「どしたの?」
古谷「前に『うちの学校には三大お嬢様がいる』って話、しましたよね?」
先輩「してたね。確か、えーっと……氷の」
古谷「『氷の女王』! 麗しき見た目と洗練された優雅なる佇まい、他者との交流を取らず決して感情を表にせず冷たい視線を浴びせながら必要最低限の要求だけ伝えるそのお姿から一部界隈で『氷の女王』と呼ばれる我が校の三大お嬢様の一人! その名も神楽坂さま!」
先輩「はい。確かあと二人いるんだよね? 似たような人が」
古谷「そうなんです! ……そうなんですけど! 今は!」
先輩「今は? そういえば大変だって言ってたけど」
古谷「ちょっと4番テーブルを見てください」
先輩「4番? どれどれ……」

(神楽坂、笑顔で鼻歌を歌いながら席で待つ)

先輩「あのお客様? ……誰か待ってるのかな」
古谷「あれが!!! 神楽坂さまなんですよ!!!!!」
先輩「えっ。……いや、笑顔だし、鼻歌も歌ってるし、めちゃくちゃ機嫌良いよ?」
古谷「そうなんですよ!!! 学校では絶対にみせない姿を!! 学校から離れたこの喫茶店で!! なぜか!! なぜか!!! なぜ!!!!」
先輩「落ち着いて? ……確か、4番テーブルのあの子、10分前ぐらいに来て『待ち合わせをしているのだけど、 先に席に案内していただいても よろしいですか?』って言ってたね」
古谷「まッ!!?? 神楽坂さまを……待たせる存在が……この世に……!?」
先輩「しかも笑顔で」
古谷「しかも笑顔で!!!」
先輩「鼻歌歌いながら」
古谷「鼻歌歌いながら!!!!」
先輩「そんなのもう、彼氏でしょ」
古谷「絶対にノゥ!!!!!」
先輩「うるっさ」
古谷「神楽坂さまに限ってそんな……いやでも……まさか……」

(入店音)

先輩「あ、お客様だ。対応してくるねー」

(先輩、入り口近くまで移動)

先輩「いらっしゃいませ。おひとり様ですか?」
一ノ瀬「いや、待ち合わせしてて……先に入ってると思うんですけど」
先輩「……でしたら、あちらのテーブルの方(かた)でしょうか?」

(一ノ瀬、4番テーブルの方を見る)

一ノ瀬「あ、そうです。ありがとうございます。」
先輩「かしこまりました。それではこちらへどうぞ」

(先輩と一ノ瀬、4番テーブルへ移動)
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