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偽善独善

言葉の重み

偽善独善
・墓前　雨音　ハカマエ　アマネ
・七森　柚葉　ナナモリ　ユズハ
・藤森　供　　フジモリ　キョウ
・福島　優　　フクシマ　スグル
・土生　紬　　ハブ　　　ツムギ
・譜洞　優希　フドウ　　ユウキ

放課後⸺Ⅰ

土生｢柚葉ー、早く出してよー｣ﾄﾞｺﾞｯ
七森｢本当に、今日は財布持ってきてなくて…｣
土生｢あんた電車通学じゃん！嘘つくなよ！｣ﾄﾞｺﾞ
七森｢痛いっ｣
土生｢騒ぐなよ！｣ﾄﾞｺﾞｯﾄﾞｺﾞｯﾄﾞｺﾞｯﾄﾞｺﾞｯ
七森｢………｣
土生｢あ、何か落ちた…やっぱり財布持ってんじゃーん！嘘つくとかサイテー｣ﾄﾞｺﾞｯﾄﾞｺﾞｯ
七森｢…っ｣
土生｢早く財布出せばよかったのにー｣ｶﾞｻｺﾞｿ
土生｢は？500円？｣
七森｢土生さんが昨日お小遣い抜いたから今日の電車代しかないよ…｣
土生｢ちぇっ、しけてんなー｣抜いて財布を捨てる
七森｢あっ今日の電車代返してよ！｣
土生｢はあ？こっちは500円で我慢してやってんだから感謝しろよ！｣ﾄﾞｺﾞｯ
七森｢痛っ｣

放課後⸺Ⅱ

墓前｢柚葉、その傷…今日もやられたの？｣
七森｢うん…｣
墓前｢藤森先生に相談したらいいのに｣
七森｢そんなことしたら土生さんにもっといじめられちゃうよ！｣
墓前｢…そっか。今日、どっか遊びに行く？｣
七森｢いいね。でも、できればあんまり人気がないところがいいな…土生さんがいたら何言われるかわからないし｣
墓前｢うん。わかった…｣

翌日:授業

藤森｢よーし、じゃあ数学やってくぞー、今日は2次関数の…｣
藤森｢土生、机に足を乗せるな｣
土生｢はーい、ごめんなさーい｣
藤森｢全く…気を取り直していくぞー…｣
譜洞｢ねえ雨音、今日放課後空いてる？｣
墓前｢ごめん優希、今日は柚葉と帰らないといけないんだ。｣
譜洞｢また柚葉さん？仲いいね！｣
墓前｢うん。ははっ…｣
藤森｢墓前ー？譜洞ー？｣ﾆｺﾆｺｲﾗｲﾗ

⸺隣のクラスでは
福島｢うぃー、社会はじめゃーす｣
福島｢今日は歴史ー。んあーっと、大政奉還からだね。七森、大政奉還は何年にあったか、答覚えてる？｣
七森｢⸺｣聞いてない。虚空を見つめている。
福島｢おーい、七森ー｣
七森｢へ！？｣
福島｢大政奉還は何年にあった？｣
七森｢わかりません…｣
福島｢答えは1867年。多分テストに出すから覚えといてねー。じゃあ、次は維新の三傑の話しよっかー…｣

休み時間

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