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今から君達には

今から君達には

〇登場人物
黒牧　　　黒幕。
江倉　　　幹部１。
諏方　　　幹部2。
住良木　　幹部3。

　明転。机を囲んで３人が座っている。そこに、黒牧が登場し、徐に座る。
黒牧　　　（勿体ぶって、）諸君、よくぞ集まってくれた。
江倉　　　おい、何なんだこれは。
諏方　　　早く説明してください！
住良木　　そうだそうだ！
黒牧　　　そう慌てるな。そもそも、ここに招待されたことは君達にとって光栄なことと思うが良い。
江倉　　　何、…だと？
黒牧　　　君達の知識、才能、経験。全てをフル活用してこの課題に挑んでくれ。
諏方　　　課題…？
黒牧　　　この課題をクリアするまで、この部屋から出す訳にはいかないな。
住良木　　何だって…
江倉　　　おい、いつまで勿体ぶるつもりだ！早く何を始めるか言え！
黒牧　　　ふっ…今から君達には…
３人　　　……。
黒牧　　　今度我が社で企画する体験型のゲームの内容を考えてもらう。
住良木　　 ……ゲーム？
黒牧　　　ああ、そうだ。
　3人も悪玉っぽい雰囲気になる。
江倉　　　なるほどな…
諏方　　　道理で私達が集められたと言う訳ですね…
住良木　　じゃ、早速始めようか。
黒牧　　　…ふっ、流石私が見込んだ者達だ。呑み込みが早くて助かるよ。
江倉　　　ではまず、ターゲット層から決めようか。
諏方　　　何か事前に決まっているか？
黒牧　　　いや、何も決まっていない。
住良木　　はっ、おもしれぇじゃん。
諏方　　　ではどうでしょう、若者をターゲットにするというのは。
黒牧　　　ほう、若者。
諏方　　　ええ、体験型のゲームは口コミから広まりやすい。バズらせを狙うには1番良い標的だと思いますよ？
江倉　　　だったらいっそのこと、高校生にまで絞るのはどうだろうか？
住良木　　高校生〜？何でそうなるんだよ。
江倉　　　案があってな。高校それ自体をゲーム会場にするのも面白いんじゃないかと。
黒牧　　　ふっ…
住良木　　はぁ〜なるほどな〜…そしたら一気に高校全体を巻き込んだゲームが出来るもんな〜
江倉　　　悪くないアイディアだな。流石だ。
住良木　　だろ？どう思うよ、黒牧。
黒牧　　　良いだろう、提案を飲もう。
江倉　　　よしよし。
諏方　　　こんな感じで協力していけば、思ったより早くこの部屋から出られるかもしれませんね。
黒牧　　　そんなに出たいか。
諏方　　　この後予定在りますし…
住良木　　じゃあ、次はゲームクリアの報酬を決めようぜ。
黒牧　　　何か考えがあるのか？
住良木　　まぁ〜無難に金じゃない？
黒牧　　　金、かぁ…
諏方　　　何か問題でも？
黒牧　　　いや、ちょっと予算的に…
江倉　　　あぁ…
住良木　　だったらよ、参加費を事前徴収性にすればいい。
黒牧　　　事前徴収？
住良木　　ああ。俺の前の企画であったんだ。今回だとそうだなぁ…高校生の保護者の口座から、こっそり参加費を引き出しておいて、予算に回せばいい。そしたら変にスポンサーを探す必要も無いだろう？
諏方　　　冴えてますね、住良木。

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