あらすじ
退職した中年男性・佐々木の家を、後輩の近藤が訪れる。そこには大勢の「子供たち」が暮らしており、皆が佐々木を「オリジン」と呼び、名字だけで呼び合っている。不思議な光景に戸惑う近藤に、佐々木は「コピーを増やした」と語る。やがて、子供たちが自分たちを「端末」と呼び、感情を「アルゴリズム」と説明するなど、常識が揺らぎ始める。佐々木はIoTとセキュリティについて語り、自身の役割を「ネット社会を守る存在」と位置づける。佐々木の勧める不思議な「お茶」を飲んだ近藤は意識を失い、再起動音とともに「佐々木」として目覚める。家の「子供たち」に迎えられ、彼もまた群れに溶け込んでいく。
日常と非日常が交錯する中で、「人間」と「端末」の境界が静かに崩れていく不条理コント。