あらすじ
地鳴り、蝉時雨、旧式ラジオの第一体操。震災で学校を失った日之本町で、少年少女は「第三ラジオ体操」を作ると誓う。テーマは“夏休み=子どもの本分”。林間学校で出会う青い光、鬼ヤンマ、花火——自由に身体が動きたくなる感覚。だが、先生は“黄色いフィルター”の理屈で世界を矯正し、大沢は組織と成果で夏を囲い込む。未来は世界が青く見える“青視症”とされ、子どもであることを手放せと迫られる。自由か、秩序か。遊びか、準備か。スタンプと規律が支配する第二体操の波に抗い、彼らは「ぼくらの第三体操=自由の振付」を創れるのか。青と黄、二つの光がぶつかる寓話的青春劇。※震災・津波の表現があります。