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桃の転校生

桃の転校生　　　　　　作・島本和子　　　　　　　　　　　　　　　

桃太郎　　　　　　　　
マッチ売りの少女　　　
ヘンゼル
グレーテル
ピーターパン
シンデレラ
雪女
座敷童子
校長（教頭）

第一幕　　転校生の名は桃太郎
桃太郎　　　　　「ここが俺が新しく通う・ピーチ学園か・・・・楽しみだぜ」

雪女　　　　　　「はい、みんな注目！！転校生を紹介します。桃太郎君です」
桃太郎　　　　　「桃太郎です！！どうぞよろしく！！」
雪女　　　　　　「桃太郎君の席はマッチ売りの少女さんの隣りね」
桃太郎　　　　　「はい！」

桃太郎、マッチ売りの少女の席につく

マッチ売りの少女「はじめまして・・・マッチ売りの少女です」
桃太郎　　　　　「はじめまして！」
マッチ売りの少女「あの・・・マッチはいかがですか？」
桃太郎　　　　　「え、あ、ああ、サンキュ」

桃太郎マッチを受け取る。桃太郎をマッチに書かれている何かに気づく

桃太郎（独白）　「十二月二十四日生まれ、山羊座、血液型は几帳面なA型、得意な料理はローストチキン、スリーサイズは８１、５９、７９。好きな男のタイプは・・・キャッ、恥ずかしいっ・・・・こ、これは！！」

桃太郎、マッチ売りの少女を見つめる。マッチ売りの少女、桃太郎が見ているのに気づき赤面
して視線をそらす。

桃太郎（独白）　「これは・・・何かが始まるかも・・・・！！」
雪女　　　　　　「それでは、出席をとります。マッチ売りの少女さん」
マッチ売りの少女「はい」
雪女　　　　　　「ヘンゼル君」
シンデレラ　　　「まだ来てません」
雪女　　　　　　「また迷子ね。どうやったら毎日校内で迷えるのかしら。グレーテルさん」
グレーテル　　　「はい！」
雪女　　　　　　「グレーテルさん、出席の時くらいお菓子を食べるのはやめなさい。虫歯になりますよ」
グレーテル　　　「じゃあ、味付け海苔にします」
雪女　　　　　　「ピーターパン君」
シンデレラ　　　「今日もいません」
雪女　　　　　　「あら、また？しょうがないわね。ピーターパン君をみかけた人は先生に報告するように。いいわね。シンデレラさん」
シンデレラ　　　「はい！」
雪女　　　　　　「出席三名、迷子一人、消息不明一人、はい、全員いますね。今日も勉学に励みましょう。それでは」

雪女退室する。生徒、好奇心いっぱいで桃太郎に近づく

シンデレラ　　　「ねえねえ、桃太郎君だっけ？私シンデレラ。よろしくね！」

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