偽人


偽人

  あらすじ

  戦争、環境破壊、そんなくだらない事で、地球の空気は、土は、水は、酷く汚れた。
  そんな理由で、外の空気を吸えなくなってしまった人間は、ドームを居住区域とした。
  このドームシティーには、人間とアンドロイドが住んでいる。
  アンドロイドの迫害を防ぐ為、人間の五感を操作するユニットが設置された。
  そして、人間とアンドロイドは共存した。
  しかし、アンドロイドを愛してしまう人間が続出し、人間の種が廃れ始めてしまう。
  それに危機感を感じた政府は、アンドロイドを全て処分する事に決めた。


  登場人物

 シン 政府の特殊エージェント。
    アンドロイドであるエルを愛しながらも、アンドロイドを処分する工作員である。

 エル シンのもとで共に暮らすアンドロイド。
    「仕方ないよ」が口癖だが、それは諦めではなく、受け止めているという事。

 団長 シンが属するチームのリーダー。

 ラン アンドロイドの整備、修理屋。
    『アンドロイド狩り』が始まって以来、闇でアンドロイドの憩い場を提供している。



本編


シン ただいま。

   シン スイッチを入れる。
     作動音

エル ネーム『エル』起動します。
シン エル、エル。ただいま。
エル シン、おかえり。疲れた?
シン いいや、大丈夫さ。それより何か飲み物をくれないか?
エル うん、待ってて。
シン ふ〜〜〜〜……。

   シン ポケットから変な容器を取り出す。それはアンドロイド用の液体エネルギー。

エル はい。温かいの持ってきたよ。
シン サンキュ。はい、今日の収穫。

   シン エルに容器を渡す。

エル ありがと。
シン 持って帰れるエネルギーパックが段々減ってきたな。
エル 仕方ないよ、本当は私みたいなアンドロイド生命体がいる事自体、いけない事
   なんだから。
シン すまないな。
エル うぅん。シンが悪いんじゃない。誰も悪くない。
シン アンドロイドもな。
エル ……うん。今日は、どれくらい?
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