『ウサギの置かれた状況について』
『ウサギの置かれた状況について』
登場:ウサギ♂、人参♀、ライオン♂ (役者は全員女性♀で)
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■人参(人参に横穴を開けて、糸を通して作ったネックレスを首に掛けている、若い娘さん)が
ウサギに絡まれている。
二人はベンチ(ベンチ様のモノなら何でもいい)に座っている。
ウサギ「君、かわいいね。
いい肌の色してるね。赤みの強いオレンジ。
俺、赤い肌の子って好き。ごめん、本当のこというと、大好き。
(もちろん、この水水しい緑の葉っぱも好き。)
それに君、土なんかつけちゃって、ちょっと田舎っぽい所が安心するっていうか、男心をくすぐるよね。
純粋で、混じりっけなし。自然の中で生まれ育ったって感じ。
そうでしょ?
君は自分の魅力に気づいていないんだね。
緊張してるの?
大丈夫だよ、何も心配いらないよ。
俺を信じて。
俺を信じて欲しい。
俺こそが、誰よりも君を求めていたんだ。
他の誰よりも、今、俺が君を求めている。
俺の本当の気持ち、伝えたい。
もう分かってると思うけど、言葉にしないではいられないんだ。
俺は、君を、食べちゃいたいくらい好きだ!
ちょっと舐めていい?
かじったりしないから。
ね? ね?
ちょっとだけ、ちょっとだけだから。ね。
お〜ね〜が〜い♪」
■そこにライオンが現れる。
ライオン「おい」
ウサギ「え!」
■「ガオー!」っとライオンの声のSE。
■ライオンが客席を向いて
ライオン「ライオンです」
ウサギ「えぇぇぇぇ〜〜〜〜!!!」
ライオン「楽しそうだな」
ウサギ「えっ!? は!? はい!!」
ライオン「・・・」
ウサギ「あ! いえ! そんなことないっす!」
ライオン「ふ〜〜ん。そんなことなくは、見えないけどね」
ウサギ「へ!? いいえ、いいえ!! そんなことないっす! 全然楽しくないっす」
ライオン「(人参に)だってさ。」
人参「・・・」
ウサギ「あ、僕、もう行かないと・・・」
ライオン「まぁ、待ちなよ」
ウサギ「!」
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