法廷
~もしも、離婚調停にガチの応援団がいたら~

===作品情報===
■タイトル 「法廷」
■あらすじ
もしも、離婚訴訟に応援団がいたら。
法廷での攻防=野球の攻守。意外にマッチする不思議な台本。
■必要人数 裁判官(男女問わず)、男1人、女1人、+応援団4人(以上)。
■上演時間 約4分。
■初演 劇団だるい010「 This Planet is ours 」
■公演日時 2014年9月13日(土)〜15日(月)
■会場 新宿シアター・ミラクル
■劇団だるい公式WEBでは100本以上の上演台本を公開しています。
 http://darui.ehoh.net/text.html

===本文===

法廷

[登場人物]
裁判官
夫(和哉)
妻(さき)
夫側応援団
妻側応援団


明転すると、裁判官、夫、妻が座っている。
夫の後ろには、夫側応援団(以下、「夫側」)。
妻の後ろには、妻側応援団(以下、「妻側」)。


たいこの音、ドン、ドン、ドン
(太鼓の音は裁判官の槌をイメージしている)

裁判官   静粛に。それでは、中野和哉さん、さきさんの離婚調停を始めます。
    和哉さん、さきさんに離婚を請求する理由を述べてください。
夫    はい。

夫側応援団が、応援を始める。

夫側   和哉さんの、健闘を祈って〜! フレー、フレー、和哉!
    フレッ、フレッ、和哉! フレッ、フレッ、和哉!
夫    さきとは、価値観がまったく合わないんです。

夫側応援団は、夫がしゃべるのもかまわず、応援をはじめる。

夫側   エル・クンバンチェローー!!! さんはい!

応援マーチ「エル・クンバンチェロ」がかかる。応援団が演舞する。
夫はしゃべり続ける(きこえない)。

夫    例えば、カレーの辛さであるとか、電気はすぐ消すとか、使ったものは
    元にもどすだとか、服は脱いだらすぐに洗濯物かごに入れるとか、
    カレーの辛さであるとか、お弁当には漬物をいれるのかいれないのかとか、
    疲れて帰ってきた時には一杯ビールを飲もうとか、そういうことが全く
    理解してもらえないんです。僕はもう疲れてしまったんです・・・。

ひとしきり盛り上がったところで、太鼓が3回鳴る(攻守交替の合図)

裁判官   静粛に。
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