MY LITTLE SISTER
〜The legend〜
神奈川県立大和高等学校演劇部
MY LITTLE SISTER
〜The leend〜
第四版
作 菅 原 貴 人(すがわらたかひと)
一九九七年度(第34回)
北相地区高等学校秋季演劇発表会優秀賞受賞作品
登場人物
美奈子 県立相模大和高校演劇部員。二年生。心に
傷をもち、真面目で厳しくあろうと努めてい
る。
真名(マナ) 美奈子の姉。美奈子をかばって死ぬ。
美奈子の作り出した幻影(幽霊?)としては
年齢差はそのままに美奈子とともに成長して、
美奈子の相談にのる。
小学校二年生のマナはタイムマシンを手に
入れて、現代に現れる。
ともみ 県立相模大和高校演劇部員。二年生。男っ
ぽいさばさばした性格。
ちはる 県立相模大和高校演劇部員。一年生。お嬢
様ともとれる優しい性格。
ようこ 県立相模大和高校演劇部員。一年生。いつ
でも明るいのおてんきもの。
音響担当(さき、コマンダー・さき) 二年生。
照明担当(しょうこ、コマンダー・しょう) 一年生。
時
真夏。夏休みに高校生たちが発表会の練習中。最終日
は1997年8月21日。甲子園では智弁和歌山対平安
高校の決勝戦が戦われている。
場所
主として神奈川県立相模原青少年会館ホール。
プロローグ<STAGE 0>(劇中劇)
暗闇の中に白衣を着た者が三人立っている
それぞれの発声とともにそれぞれ、あかりに包
まれていく
ようこ 時間は空間と本質的には別のものではない、とい
うことは、二十世紀初頭にすでに発見されていた。
ともみ だが、私たちにとって、時間は過ぎ去っていくも
のでしかなかった。
ちはる 時空間という概念は、物理学者の頭の中のもので
しかなかった。
ようこ 二十一世紀の初めに、不可能を可能にする技術が
発見された。
ともみ あまりの大発見に研究者たちは狂喜したが、タイ
ムトラベルによって発生する様々な矛盾に恐怖する
こととなった。
ちはる 研究者たちはこの発見を封印することにした。
ようこ しかし、一度パンドラの箱を開けてしまった以上、
それ以前の世界には戻れない。
ともみ 開発された技術はいずれ実用化される。発見され
た、タイムトラベルの技術も、実用化されないはず
はなかった。(ミニライトを点ける)
ちはる 技術の進歩はミニライトサイズのタイムマシンを
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