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しりとり劇

しりとり劇
〇登場人物
宇内　　　夏休みの課題が終わっていない。
鞠本　　　宇内の友達。課題はとっくに終わった。
小沼　　　宇内の友達。課題は昨日終わった。

　・舞台上に、机を囲んで夏休みの課題を行う面々。
宇内　　　暇だな〜
鞠本　　　何言ってるんだ、お前の宿題のために集まってるのに。
宇内　　　人間、助け合いだよ？鞠本ちゃんよ。
鞠本　　　良くまぁそんなことをぬけぬけと…
小沼　　　とりま何でも良いからさ、早く済ませちゃお。
鞠本　　　お、おう。
小沼　　　宇内、テメエも返事しろや。
宇内　　　やっはろ〜了解しますた。
小沼　　　頼むから夜までには終わらせてくれよ…
鞠本　　　夜に何かあんのか？
小沼　　　カンナちゃんの番組があるに決まってるだろ、この愚民。
宇内　　　ん〜と、小沼っちの推しだっけ？その、カンナちゃんって人。
小沼　　　当然。俺は彼女にこの身全てを捧げているからな。
宇内　　　なら、早くこいつら片づけちゃわないとだね。がんばろ〜
鞠本　　　ロクデナシが今更…そう思うなら初めから一人で頑張ってやりなさいよ。
宇内　　　よくそんなこと言えるね〜僕が一人でできるわけないでしょ？毎年手伝ってくれてるんだからそれくらい察してほしいな〜
鞠本　　　何でお前はそんなに偉そうな口が利けるんだ！
宇内　　　だって、…それが僕だから…！そう、これは、運命…
鞠本　　　いい加減に…はあ、もういい。やるか。
宇内　　　感謝してますよ、鞠本さん、いえ、鞠本様。
小沼　　　鞠本様〜俺もう帰ってもいい？
鞠本　　　いいわけあるか！乗りかかった舟なんだから、最後までやっていけ！
小沼　　　ケチ〜
宇内　　　チビ〜
鞠本　　　ビンタすんぞ、テメエら。俺のどこがチビだ！
宇内　　　台形の面積を求めるには…え〜と…
鞠本　　　突然、課題に戻るんじゃねえ！
小沼　　　ええから、あんちゃんもさっさと課題やりな？
鞠本　　　何で急に関西弁に？
小沼　　　人間、そういうこともあるやろ。なあ？
宇内　　　ああ、そうどすねえ小沼はん。人間様の気分ってものは京都の空と同じ様に移ろいやすいもんどすえ。
鞠本　　　似非の関西弁やめろ。宇内は何故かへたくそな京都弁だし。
宇内　　　シビアどすなあ。
鞠本　　　ああもううっさいこいつら！もういい！宇内！これ以上ふざけたら課題手伝わねえからな？
宇内　　　な…そんな殺生な…やるやるちゃんとやりますから〜手伝ってよ〜お願い〜！
鞠本　　　言ったな？ちゃんとやれよ？
宇内　　　よっしゃ〜やるぞ〜小沼っちも真面目にやりなさいね、いい？
小沼　　　言われなくても俺はちゃんとやってるわ。宇内がふざけすぎなんよ。
鞠本　　　良く言った。そうだぞ、宇内。
宇内　　　いつ来るんだろ…そろそろかな…？
鞠本　　　…？何言ってるんだ、宇内？
宇内　　　いや、こっちの話。…分かってるって、ちゃんとやるからさ。
鞠本　　　さっきからその台詞、何回も聞いてはいるんだよな…
　・暫く間。インターホンの音。
鞠本　　　…？何の音？
宇内　　　到着したか！今行きま〜す！
　・宇内、退場。暫く間。
鞠本　　　…すぐ帰って来るかと思ったけど…全然戻ってこないな。
小沼　　　何してんだろ…ってかそもそも誰が来たんだろうね。
鞠本　　　姉ちゃんとか？確かあいつ、上に2人いたはず。
小沼　　　ずりぃ〜俺も姉貴欲しかった〜できればカンナちゃんみたいな小悪魔系な。
鞠本　　　何夢みたいなこと言ってるんだよ。
小沼　　　良いではないか〜夢見るくらい。

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