ストーリーテラー
綴(つづる)…演劇部2年。ミステリアスな天才脚本家。
 章(しょう)…演劇部2年。ちょっと抜けてる憑依型役者。
   
 綴、部室で椅子に座り脚本を書いている
 章、扉から部室に入ってくる
   
 章「おはようございまーすって何してんのー?土曜の朝なのに早いねー。」(綴の隣に座る)
   
 綴「ん?ああ、章くんか。僕はいつも通り脚本を書いているよ。」
   
 章「あそっか。脚本、綴に頼んだの忘れてた。早い時間からありがと。」「でー、どんなやつ?」
   
 綴「ふふっ、秘密だよ。」
   
 章「またか…。いっつも教えてくれないじゃーん。まぁ皆がすぐ納得してくれるすごい脚本だからいいけど。添削仕様がないし。」
   
 綴「今回は調子がいいみたいでね。スラスラ書けていくよ。」
   
 章「ほんと!?うわー楽しみだなー。俺、綴の書く脚本マジで好き。」
   
 綴「僕も章くんが理想通り、いやそれを越えてくる演技をいつもしてくれるから章くんが演じてくれて光栄だよ。」
   
 章「へへっ。初めて言われたかも。綴はあまり演技に口出ししないからな。」
 
 綴「僕はあくまで脚本家だからね。演出側が納得するものを作ってくれれば僕も満足だよ。」
   
 章「そっか。綴らしいな。」
   
 間。
   
 章「綴ってさー、脚本書いてる時何考えてるの?」
   
 綴「珍しい質問だね。そうだなぁ…。頭の中でその物語を再生してる。映画みたいに。」
   
 章「あーなんとなく分かるかも。俺も頭の中の舞台で演じてイメージ固めてること多いし。」「今考えると頭の中で演じたのと実際演じたのって結構違うかも。特に声とか。まぁ演じてる時の記憶ほぼないんだけどねw俺すぐ忘れちゃうし。」
   
 綴「それも君の才能だよ。君はいわゆる憑依型だからね。だから僕の理想を超える演技ができるのだと思うよ。」
 (呟き)『…まさに今みたいにね。』
   
 章「んー?今なんか言った?」
   
 綴「ううん。何でもないよ。」
   
 章、時計を見て
   
 章「あーそろそろ早い人は来るかな?発声練習してもいい?邪魔じゃない?」
   
 綴「構わないよ。」『それなら次は…。』
   
 章、立ち上がり綴から少し離れ発声練習を始める
 綴、脚本を書く
 
 綴『ここは…こう言ったほうがいいか?』
 『いやでも待てよ、こっちのほうがスッキリしてていいな…。』
 『ああ、こうすればいいのか。』
 『うん。いい感じだ。』
   
 章、チラチラ綴の方を見る
 綴、それに気づかない
   
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