今も昔もこれからも
■タイトル「今も昔もこれからも」 作:つむぎ日向



■あらすじ
 高校時代演劇部だった七瀬は、その後も女優になることを夢みて劇団に入る。だが、何年やっても成果が出ず、ついには本番前に会場から逃げ出してしまう。
 逃げた先で出会ったのは、高校演劇部の先輩、雄介だった。既に芝居を辞めて仕事をしていた雄介は、偶然の再会に喜び当時のことを振り返っていく……



■登場人物 (便利上性別は付けておくが、変更可)

 五代七瀬・・・女。劇団員。本番用衣装の可愛らしい服装。

 内藤雄介・・・男。サラリーマン。スーツ。七瀬の高校時代の演劇部の先輩。

 青木・・・・・女(男でも可)。劇団座長。七瀬の大学の先輩(部員2(二年生):兼役)

 井上・・・・・男(女でも可)。劇団員。新人。(部員1(三年生):兼役)




■本編

プロローグ

    開幕。
    何もない舞台。
    上手に明かりが点くと、そこに可愛らしい衣装を着た五代七瀬が立っている。
    七瀬は客席に語りかけるように喋り出す。

七瀬 「芝居は好きですか?……そう聞かれたことがあります。高校に入学して二日目。わたしが廊下を歩いていると、二年生の先輩にそう声をかけられました」

    下手に明かりが点き、スーツ姿の内藤雄介が立っている。
    雄介も客席に向かって話し出す。

雄介 「芝居は好きですか?……そう聞いたのは、俺が高校二年生の時。新入部員を獲得するべく、廊下で勧誘活動をしている時でした」
七瀬 「お芝居……いえ、特に興味ないです。それが、その時のわたしの答えです」
雄介 「興味がないという彼女は、足早に俺の前を通り過ぎました。急いで、その背中に声をかけます」
七瀬 「明日の放課後、視聴覚室で公演するんだ!良かったら来て!……そんな声が後ろから聞こえました。それが演劇部の勧誘だったのは、後に知ったことです」
雄介 「なぜ彼女に声をかけたのかって?そんなの決まってます……誰でも良かったんです。新入部員さえ入ってくれれば。そう、たまたま俺の前を通りかかったのが彼女だった。それだけ」
七瀬 「次の日の放課後、わたしは一人視聴覚室に向かうことになります。なぜ興味もなかったお芝居を観に行ったのか。それは……暇だったからとか、視聴覚室の隣にあった図書室に行きたかったからとか、理由はいろいろあります。でも、簡単に言うなら、ただの気まぐれです」
雄介 「でもこれが、俺と彼女の出会いでした」
七瀬 「そして、わたしが大切なものと出逢った日」

    暗転。
    OP




    明転。
    プロローグから十年後。
    街中。夜。
    舞台中央には、不自然に置かれた大きなダンボール(中に七瀬)
    下手から青木と井上が慌てた様子で入ってくる。誰かを探してる二人。

青木 「もう、どこ行っちゃったのよ!」
井上 「どこ行っちゃったんでしょうね〜」
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