ファザーズ
ファザーズ

飯島真守…愛子の婚約者。出版社で働いている。
榊愛子 …榊家の一人娘。
榊哲夫 …現在の愛子の父(53歳)
哲夫 …愛子が18歳の時の父(45歳)以下 哲中
哲夫 …愛子が3歳の時の父(30歳)以下 哲若
榊町子 …愛子の母。哲夫より強い。

飯島家。ちゃぶ台の前に置いてある座布団に正座をして座っている真守と愛子。
反対側にも座布団が二つ敷いてある。

愛子「ねぇ?ちょっと大丈夫?さっきから震えてるけど?」

真守「大丈夫大丈夫。でもやっぱり結婚の挨拶となると緊張するな。愛子の両親に
   会うのは初めてだし。気合いいれないと」

愛子「そうね。でも、たぶん簡単には認めてくれないと思う。
   お父さん、あたしが初めて彼氏ができた時なんか木刀持って
   彼氏を半殺しにしたことがあるの。だから危険だと思ったらすぐに逃げてね?」

真守「…、そ、そんな大袈裟なぁ〜。じゃあ結婚の挨拶に来た俺は
   殺されるって言ってるようなもんじゃないか〜」

愛子「…、あり得るわ…」

真守「…え?」

町子「(声のみ)ただいまー!」

 声に驚く真守

愛子「お母さん帰ってきた」

 町子が入ってくる

町子「いやぁ〜ごめんね〜すっかり遅くなっちゃって」

真守「初めまして。愛子さんとお付き合いさせてもらってます。飯島真守と申します」

町子「初めまして〜愛子の母の町子です。なかなか男前じゃない?
   良い人見つけたわね〜愛子」

愛子「もう恥ずかしいからやめてよ。それより買い物時間かかりすぎ」

町子「だからごめんって言ってるでしょ〜?ごちそう作ろうと思ったらいろんな物
   買っちゃって。あら、お父さんは?」

愛子「さっきから呼んでるのに部屋から出てこないのよ。お母さんからも言ってよ!」

町子「まったく困った人ね〜」

 町子が哲夫を呼びに行く(はけ)

町子「(声)お父さん!飯島さんいらしてるのよ!」

哲夫「(声)そんな男など知らん!さっさと帰らせろ!」

町子「(声)なにバカなこと言ってんの!結婚の挨拶に来たんでしょ!」

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