せいくんとしーちゃん
「せいくんとしーちゃん」

漫歩寺誠太(マンポジ セイタ)
根上静音(ネガミ シズネ)

電車のアナウンス

その他乗客


希海(まれうみ)→現実(うつつみ)→往常(おうじょう)→阿野世(あのせ)→地国(じくに)→天国(あまぐに)→天晴寺(てんせいじ)



-スポットで舞台端に誠太が立っている、静音がそこに出てくる

誠太「あ、こんちわ」
静音「漫歩寺君、ごめんね、待った?」
誠太「え?いや、俺もさっき来たとこだし・・・」
静音「あ〜、よかった」
誠太「・・・それじゃ、いこっか」
静音「そうだね」

-暗転、二人は真ん中の椅子に
電車のアナウンス(以下:電車)「ドアが閉まります、駆け込み乗車はおやめください」
SE:ベルの音
SE:電車の発車音
-明転

誠太「・・・・・」
静音「・・・・・」
二人「あ、あの・・・」
誠太「あ・・・」
静音「え・・・っと、先、いいよ」
誠太「いや、そっちこそ、どうぞ」
静音「・・・じゃ、じゃあ、あのさ、何て呼べばいい?」
誠太「あ、そういえば・・・俺も何て呼べばいいかな?」
静音「う〜ん・・・好きに呼んでいいよ」
誠太「え?そういわれても・・・やっぱ根上さんじゃなぁ・・・」
静音「私も漫歩寺君はやだなぁ・・・」
誠太「でも静音ってのも・・・」
静音「誠太・・・(微笑)」
誠太「だよなぁ・・・」
静音「ただ、ちゃん付け、くん付けも・・・」
誠太「あ、じゃあ『しーちゃん』は?」
静音「あ、うん!それいい!それがいい!」
誠太「じゃあ、俺、しーちゃんって呼ぶね」
静音「それじゃ、私は『せいくん』って呼ぶね」
誠太「オッケー、しーちゃん」
静音「よろしくね、せいくん」
二人笑う

電車「えー、次は・・・現実」
電車、停車

静音「そういえば、どこまでいくんだっけ?」
誠太「え〜っとね、天晴寺」
静音「私始めて行くんだ、どんなのがあるの?」
誠太「俺も友達と2,3回行ったくらいだけど、とりあえずこっちよりも色々お店あるよ」
静音「へ〜、でもさ、希海って本当に何もないよね」
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