進路希望:(勇者)
「進路希望:(勇者)」

登場人物

玄田 武人(ゲンダ タケト):
朱山 雀(シュヤマ スズメ):
青木 龍之介(アオキ リュウノスケ):
白原 虎吉(シラハラ トラキチ):

モンスター


舞台:学校の教室

SE:チャイム
明転

武人と雀がダベりながら荷物を片付けている
虎吉は机に伏して寝ている
龍之介は黙々と本を読んでいる

雀「ねぇねぇ、武人、あいつ、青木っていっつも何読んでるの?」
武人「さぁ・・・」
雀「気にならない?」
武人「いや、別に。そんなことどうでもよくない?」
雀「いーや、気になる!」
武人「じゃあ、お前が聞いて来いよ」
雀「ヤだよ、なんかフラグ立てかと思われたらどうするの?」
武人「思われないだろ、雀、何おまえそんな自意識過剰なこと言い出してんの?」
雀「な、わ、わたくしが、じ、自意識過剰ですってぇ!?」
武人「いきなりお嬢様だか委員長だかわからんが口調をかえるなよ」
雀「これは箱入りのお嬢様な感じ、ツンデレ風味」
武人「どうでもいい、聞きたいなら早く聞けよ」
雀「えー・・・」
龍之介「(こっそり二人に近づいて)あの・・・朱山さん、どうかしましたか?」
雀「え、あ、きゃー!」
龍之介「ひっ!・・・あ、す、すいません」
武人「いや、あんま気にすんな、なぁ、青木、お前いっつも何読んでるんだ?」
龍之介「え、あ、こ、これ?」
雀「そう!それ!」
龍之介「わっ!」
武人「悪い悪い、(雀を叩く)で、それ、何?何かの小説?」
龍之介「いや、これは・・・『ドラゴンの召喚、契約及び、飼育、活用に関する手引書【中】」
雀「へ?ド、ドラゴン?ドラゴンって、あの、あれ?あの、某青い眼とか赤い眼とかのヤツ?」
龍之介「ま、まぁ・・・そういうとこかな、僕のところのは眼はどっちかていうと青緑に近いけど」
武人「って、何でこのご時世にドラゴンの飼育?資格でも取るのか?」
龍之介「そうだね、僕の家は代々魔物使いの家系だから、僕もその資格とって跡継がないといけないし」
雀「へぇー・・・あ、そうだ、出してよ、ドラゴン!」
龍之介「え?い、いや、僕まだ資格もってないから、気軽に召喚とか出来ないんだ・・・」
雀「え、何かこう、手で、ばーって魔方陣みたいなの切ってそっからドーン!みたいなの出来ないの?」
龍之介「それ、そもそも魔物使いじゃ出来ないよ、どっちかっていうと、幻術使いとかじゃないと・・・」
雀「え?そうなの?」
龍之介「魔物使いは実際に魔物を手懐けて使うからね、そういうのは幻術の方だよ」
雀「あー、ダメダメダメ、私そういう系の成績悪いから全然わかんない」
武人「お前他の成績も悪いだろ」
雀「な、い、言ったわね!」
武人「事実だろ?」
雀「うっ・・・」
龍之介「あ、軽くこっちに呼ぶことは出来るよ?」
雀「え、本当?見たい見たい見たい!」
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